子グマの鳴き声「クァ」に注意 秋田県警で警官にライフル講習 対策も
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子グマの鳴き声が聞こえたら、すぐに逃げて下さい。
山形初の「緊急銃猟」で駆除
数時間にわたって、クマが居座った温泉旅館。木片が散らばり、障子は破れています。その奥には…食料を探していたのでしょうか、発泡スチロールが散乱していました。
現場は山形県米沢市の創業250年の老舗温泉旅館。緊張が走ったのは、7日午前7時半ごろのことでした。
旅館の1階に居座っていたクマは、体長およそ1.2メートルの成獣。旅館は冬季休業中で、館内には経営する家族3人しかいませんでした。3人は2階に避難をすると…。
駆け付けた警察官に保護されました。
そして午前11時49分、市の担当者が建物内の発砲を許可。山形県としては初めてとなる「緊急銃猟」の駆除が行われました。
発砲した現場には、クマのものとみられる毛が残っていました。
警官にライフル講習 対策班も
午前1時ごろ、暗闇の中を歩くクマ。体が大きく、成獣だと見られます。富山市が設置したカメラが捉えた映像です。カメラが設置されたのは、市街地の国道沿い。近くには、小学校があります。
この小学校では、保護者に送迎依頼。下校時に教職員が付き添うなど対応をとったということです。
連日のように人里に現れるクマ。対策が急ピッチで進んでいます。
地元猟友会からクマの説明を受けているのは、秋田県警の機動隊員です。
13日から、警察官がライフル銃でクマを駆除できるようになります。北秋田警察署では、それに向けた講習会が午後4時から行われていました。
箱わなの中で、鉄格子にかみつき暴れるクマ。吐く息が白く染まり始めた秋田県湯沢市では連日、クマが捕獲されています。
その様子を撮影した映像の中に、クマの珍しい生態が映っていました。
体重およそ70キロの子どもとみられるツキノワグマ。荒々しく息を吐いてはいますが、発する声は対照的で、「モー」という聞きなれない鳴き声です。
この鳴き声が、危険のサインかもしれません。
北海道で撮影されたヒグマの映像では…。このツキノワグマの鳴き声とは、ずいぶんギャップがあります。
クマの鳴き声は、これまで様々確認されています。
親子のクマでしょうか。カメラの前を3頭続けて横切ります。どのクマが発しているかは分かりませんが、ヒツジのような「メェー」とういう鳴き声です。
こちらのクマは「アー」と発して方向転換した後も…。鳴いた後に、動き出した様子を見ると、何か意図があるようにも感じます。
様々な鳴き声に、どのような違いがあるのでしょうか。
「(Q.鳴き方に意味がある、状況で変わる)ない」
そもそも本来、クマは“鳴かない動物”として知られています。ただ…。
「クァクァ」という鳴き声の主は、子グマとみられます。去年の秋、長野県で撮影された映像です。
男性は、すぐその場を離れたそうです。
専門家は、こうした子グマの鳴き声こそ、“危険のサイン”だと話します。
北海道でも「ワン」とヒグマの子どもが鳴くと…。対応にあたるハンターたちもあせるほど。
クマが生息する地域で聞きなれない鳴き声を聞いたら、大声を出さず近づかないこと。これは鉄則です。