転倒事故が多発!突然壊れる「万博行列」の「椅子」に注意 後頭部強打で意識喪失の例も…安全性に疑問の声

まっぴさんが購入した通称「万博椅子」。下から2段目の「伸張時の状態を保つフック(ツメ)」が半周分、破損したという(画像提供:まっぴさん)

惜しまれつつ13日で閉幕する「大阪・関西万博」。

連日行列が絶えない会場内で、多くの人が持参していたのが「アウトドア用の簡易椅子」だ。

中でもオンラインサイトなどで「万博、椅子」と検索するとトップに出てくるのが、座面の高さを変えられる「伸縮式の折りたたみ椅子」。

実際、万博会場内でこのタイプの椅子を使用・持参している人を筆者も頻繁に目撃した。

だが先日、この折りたたみ椅子を使用していた高齢女性が突然、後方に転倒。意識を失い救護室へ搬送された場面を目撃した、という衝撃的な投稿がSNS上で大きな注目を集めた。

これを受け、大阪・関西万博に精通する旅行ライター、いつき(@n_itsuki)さんが、「私もルーマニア館の列に並んでる時、すぐ前の男性が座ってたこの椅子が急に壊れて頭打ちそうになったのを見ました。これ使ってる人多いけど、ほんと気をつけたほうがいいよ」と注意喚起の投稿をX(旧Twitter)にポスト。

すると、同様の事案を目撃した、というリプライが殺到した。

「伸縮式の折りたたみ椅子」の破損箇所(画像提供:まっぴさん)

これは危険!「伸縮式折りたたみ椅子」の壊れ方

「ウチの椅子も万博会場で酷使して壊れました。一見アイデアの良さそうな椅子なのだけど、椅子の重量を支えてる凸部が劣化してくると、歪んだり割れたりして突然ひしゃげてひっくり返るんですわ」

いつきさんの投稿に対して、自身の体験談を引用ポストしたのは、音楽フェスやスポーツ観戦が好きで、万博にも数回訪れたという、まっぴ(@alfa1248)さん。

破損部分の写真も投稿していたまっぴさんにお話を聞いたところ、写真の椅子を万博会場内で使用中、椅子の後ろ側が突然ガクンと下がり落ち、後方へと倒れかけたそうだ。

「幸い転倒はまぬがれました。確認すると、片側の凸部が1つがゆがんでいて、伸ばした際に支えるツメ受けに引っかからなくなっていました。壊れたのは1ヶ所だけでしたが、それだけでも伸ばした際に全体のバランスが崩れてしまうようでした。

その後は下段を使わず、低く伸ばすことで乗り切りましたが、帰宅後、何度か試し座りをするうち、下2段目の片側半周分のツメが全てダメになり、壊れた側にガクンと落ちてしまうため、現在は体重をかけられない状態です。どうも下に行くほど重さがかかって壊れやすいみたいですね」(まっぴさん)

下から2段目の「フック(ツメ)」が欠けてしまっている(画像提供:まっぴさん)

使用4回目にして「万博」で破損…

同様の商品がオンラインサイトで公表している耐荷重は180Kg~250Kgほど。

まっぴさんの体重は58kgで、椅子を使用したのはこの日が4回目だったそうだ。

「購入したのは今年の5月で、野外のジャズフェス観覧で2日間使用するため、実売店の雑貨コーナーで購入しました。万博には今まで3回行っていて、壊れたのは2回目に行った時。ジャズフェスの2日間を入れて、都合4日間使ったことになります。破損した当日は9月中旬で、日傘必須のかなり暑い日でした。チケット入場の待ち時間にヘナっとなったので、猛暑も影響したのかもしれません」(まっぴさん)


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まっぴさんが購入した通称「万博椅子」。下から2段目の「伸張時の状態を保つフック(ツメ)」が半周分、破損したという(画像提供:まっぴさん)

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