ドコモの通信障害が「復旧」 原因は「5G SA契約者を収容する交換機における輻輳」
NTTドコモは通信障害が復旧したと案内した。11月5日11時18分頃に発生した全国規模の携帯電話サービスの通信障害は、翌6日1時20分頃に復旧し、サービスが正常に利用できる状態となった。発生から約14時間後に復旧報を発出したことになる。
今回の障害において影響を受けた対象は5G SA(Standalone)サービスの契約者であり、音声通話、データ通信、ならびにSMSが全国エリアで利用しづらい状況が続いていた。 同社回線を借り受けてサービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)や、5G SA契約者以外の5Gおよび4Gサービス利用者には影響が及んでおらず、110番や119番といった緊急通報についても影響はなかった。障害の原因については、5G SA契約者を収容する交換機における輻輳(ふくそう)であると公表された。また、発生前後の調査を通じて不正アクセスの形跡やサイバー攻撃を示す事象は確認されていないという。
Page 2
今回の障害対応において際立っていたのは、NTTドコモが約1時間おきという極めて高い頻度で情報発信を継続した点だ。 同社は第1報から復旧報に至るまで、第2報(13時)、第3報(14時)、第4報(15時)、第5報(16時)、第6報(17時)、第7報(18時)、第8報(19時)、第9報(20時)、第10報(21時)、第11報(22時)、第12報(23時)と、約1時間おきに逐次情報を更新した。 第4報や第6報~第12報などのように、「前報からの更新情報はありません。引き続き、復旧に向け対応しております」と記載し、実質的な進展がない時間帯であっても、同社は欠かさず告知を更新し続けた。 この広報対応の背景には、総務省が令和5年(2023年)3月に公表し、同年4月1日から原則適用されている「電気通信サービスにおける障害発生時の周知・広報に関するガイドライン」が存在する。 同ガイドラインは、社会のデジタル化進展に伴い、通信障害が国民生活や社会経済活動に与える影響が拡大していることを踏まえ、利用者の利益保護と電気通信サービスに対する信頼性確保を目的に策定されたものである。同ガイドラインにおいて、NTTドコモは「指定公共機関」として位置付けられており、他の電気通信事業者と比較しても、より一層確実かつ丁寧な周知・広報対応が求められている。 ガイドラインの具体的な規定として、障害発生時には原則30分以内に初報を公表することが示されているほか、Webサイト等における情報の更新頻度について、「更新内容がなくても、指定公共機関は深夜早朝を除き、少なくとも1時間ごとを目安に情報の更新を行う」と明確に定められている。たとえ作業状況に大きな変化がない場合であっても、「状況に変化がない」という事実自体が利用者にとって重要な情報であり、利用者の不安や困惑を少しでも軽減するために1時間ごとの情報公開が求められている。
ドコモは総務省指針を順守し、誠実な情報提供に努めたといえる。