ホンダ、「EICMA 2025」で同社初の電動モーターサイクル「Honda WN7」や新型「CB1000GT」世界初公開
本田技研工業の英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッドは11月4日(現地時間)、イタリア・ミラノで開催されているEICMA 2025(ミラノショー、プレスデー:11月4日~5日、一般公開:11月6日~9日)に出展するヨーロッパ向け2026年モデルの二輪車ラインアップを発表した。
ホンダ初の電動モーターサイクル「Honda WN7」を世界初公開。Honda WN7は、140kmの航続距離、ホンダならではの走行性能、新たなデザイン美学、電動四輪車にも採用されている急速充電器との互換性を備えたモデルとなる。また、ホンダの電動二輪車のプロダクトマークとプロダクトエンブレムとして新たなフォントを採用した「Honda」を初披露した。
また、ツーリングの快適性とスポーツツアラーの高いパフォーマンス性を融合し、充実した装備によって卓越したオールラウンドパッケージを実現した新型「CB1000GT」を世界初公開した。
懐かしさと軽快さを兼ね備え、クラシックとモダンを融合した新たなネイキッドスタイルを提案する「CB1000F」をヨーロッパで初公開したほか、「GL1800 Gold Wing/Gold Wing Tour」「NC750X」「SH350i」の新カラーバリエーションも発表。より洗練されたスタイルと利便性を実現したスクーター「SH125i」も公開された。
さらに、電子制御過給機を搭載した独自のV型3気筒エンジンを採用し、ホンダの次世代エンジン開発の進化を示す「V3R 900 E-Compressor Prototype」を公開。V3R 900 E-Compressor Prototypeには、今後のICE(内燃機関)搭載車のフラグシップモデルに順次採用される予定の新たなエンブレム「Honda Flagship WING」が初採用されている。
2024年に「CBR650R」「CB650R」に初搭載されたホンダ独自のクラッチコントロール自動制御システム「Honda E-Clutch」を、新たに5モデルでオプション設定する。対象モデルは「XL750 TRANSALP」「CB750 HORNET」「NX500」「CBR500R」「CB500 HORNET」。
Honda E-Clutchは、クイックシフターを上まわる高速かつスムーズなギアチェンジを可能にし、異次元のスポーティなライディング体験を提供。発進・停止・変速時にクラッチレバーを操作することなく、シフトペダル操作のみでギアチェンジができ、必要に応じてクラッチレバーを使用できるため、操作性と汎用性を両立している。
今回、XL750 TRANSALPとCB750 HORNETシリーズのスロットル・バイ・ワイヤ(TBW)搭載モデルにHonda E-Clutchを初採用。システムがスロットルを自動調整することで後輪速度に回転数を合わせ、よりスムーズなダウンシフトを実現した。XL750 TRANSALPでは、オフロード走行時に後輪が空転している状況でもスムーズなシフトアップを可能とした。Honda E-ClutchとTBWの連携により、前輪と後輪の速度を常時監視し、適切な制御を行なうことで高い安定性と操作性を提供する。
また、人気の500ccクラス3モデルのCB500 HORNET、NX500、CBR500Rにも初めてオプション設定され、スポーティな走りとシンプルな操作性、高い汎用性を兼ね備えたHonda E-Clutchは、長年にわたって支持されてきたA2ライセンス対応モデルに新たな価値を付加し、幅広いライダーにこれまでにないライディング体験を提供するとした。
EICMAでは、ホンダスポーツバイクラインアップの「進化する基準」であるCBの最新の回答として具現化したCB1000Fを展示。独自のキャラクターを備えたこの大型ネイキッドモデルは、扱いやすさと力強さを兼ね備えた1台で、「CBR1000RR FIREBLADE」由来の高性能エンジンによる力強い走行フィールに加え、印象的なスタイリング、充実した装備、軽快なハンドリングを融合し、あらゆる要素において期待に応えるオールラウンドなモデルとして登場する。
欧州で高い人気を誇るスクーターのSH125iは、ローマに拠点を構えるHonda R&Dセンターによる技術的アップグレードと新デザインを採用し、2026年モデルとして刷新。新デザインのフロントエンドは「SH350i」からインスピレーションを受け、よりシャープな外観と新しいシグネチャーライトを採用した。また、5インチTFTモニターを搭載し、スタイルと機能の両面で進化を遂げている。
SH150iを含め、イタリア・アテッサ工場で生産される3モデルは、フロントからリアまでを貫く「ワンライン」デザインにより統一感を確立。これにより、SHシリーズの2026年モデルはその本質を守りながらも明確な進化を果たし、ひと目で認識できる存在感を示した。
より多くの幅広い年齢層に二輪車への興味を持ってもらうため、EICMAでサンリオの人気キャラクター「クロミ」とのコラボレーションを実現し、EICMA専用デザインを施した「CBR1000RR-R FIREBLADE」とCB750 HORNETをホンダブースで展示。
CBR1000RR-R FIREBLADEはクロミのイメージカラーとなるブラックとパープルを基調に、CB750 HORNETはパープルとピンクをベースに、それぞれクロミのかわいらしくて、かっこいいデザインを施した。