ミラノでまさかの「リベロズ」 大塚達宣現地90分インタビュー/上
今季からイタリア1部リーグ・セリエAに挑戦しているバレーボール男子日本代表の大塚達宣選手(24)。2月初旬、試合翌日にもかかわらず、約90分のロングインタビューに応じてくれた。取材場所のカフェでは店員とイタリア語で談笑。エスプレッソをたしなみ、早くも現地になじんだ様子だった。【ミラノで小林悠太】
2月3日にミラノで約90分にわたって実施した大塚達宣選手のインタビューを3回に分けて詳報します。 上:まさかの「リベロズ」 中:食事のルーティン=19日公開
下:友達と笑顔=20日公開
<途中出場でコートに立ったケースでも、トスが集まるなどチーム内の信頼を感じます>
「(試合に)出たい」という気持ちもありますが、試合中に先走ってしまうと、無駄な思考になってしまいます。
練習ではアピールし、スタートからコートに立ちたいという思いでやっていますが、試合になったら、そういった気持ちは抑えます。
途中からの出場でも、いつも通りにやることだけを考え、ミーティングの情報を頭にしっかりと入れて、クリアな気持ちでコートに立つことを意識しています。
<1月19日のピアチェンツァ戦は、途中出場でフルセットの逆転勝ちに貢献し、セリエAで自身初のMVP(最優秀選手)を獲得しました>
0-2で負けていて、第3セットからの途中出場だったので、気持ちは吹っ切れていました。とにかく、「いいエネルギーを出して、チームのリズムを少しでも変えられれば」という気持ちでコートに入ったら、流れを変えることができました。
プレーに関しては、スパイクの打ち方に関し、いろいろとアドバイスをもらって試しながらやっています。ピアッツァ監督からは「パワーをもっとつけろ」「強い球を打て」といつも言われています。
練習でできても、試合に出場してできなければ、明確な自信になりません。ピアチェンツァ戦のように練習してきたことを試合で出せると、自信がつき、その後の練習のクオリティーが一段階上がります。
(スパイクでは)日本の時よりテンポの速いトスをしっかりと打てるようにも練習しています。テンポを速くして、それを打てるようになったら、もう少し速くして。コミュニケーションを取りながらやっています。
今は、練習でいろいろとやってきたことが、自分のものになってきていると実感し始めています。パワーや高さへの対応も、少しずつ、つかめてきました。いろいろとできることが増えてきて、すごく面白いです。
<レシーブはシーズン序盤から安定していました>
イタリアの人やチームメートから見ても、今の日本のイメージは「ディフェンス」。僕も「日本人なんだから、ディフェンスできて当たり前だろ」と言われるくらいです。日本代表が、…