大胆な政策対応は賢明でない、不透明感で=アトランタ連銀総裁

 4月14日、米アトランタ連銀のボスティック総裁(写真)は、トランプ政権の関税措置など政策を巡る不透明さのため、家計や企業が大規模な投資を行わない「大きな休止」に経済が追い込まれていると指摘し、米連邦準備理事会(FRB)は事態がより明確になるまで現状にとどまるべきだと示唆した。2023年8月、ケープタウンで撮影(2025年 ロイター/Esa Alexander)

[14日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は14日、トランプ政権の関税措置など政策を巡る不透明さのため、家計や企業が大規模な投資を行わない「大きな休止」に経済が追い込まれていると指摘し、米連邦準備理事会(FRB)は事態がより明確になるまで現状にとどまるべきだと示唆した。

エモリー大学の講演で、「経済の具体的な着地点は政策の着地点の詳細によって大きく異なる」と指摘。「今はまだそれが分からないため、どのような方向であれ、あまり大胆に政策を動かすことは現時点では賢明ではないと感じる」と述べた。

関税は物価を押し上げる可能性が高いため、インフレ率がFRBの目標である2%に戻る時期は当初の想定よりも遅れ、恐らく2027年までかかるとの見方を示した。

経済成長は鈍化する公算が大きいと述べ、今年の国内総生産(GDP)成長率は1%強と、最近の成長率の半分以下になると予想した。

ボスティック氏は「霧が本当に濃くなってきたと思う」とし、「経済は大きな休止状態にあり、今後どうなるか見守るしかない」と述べた。

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