【vsオーストラリア代表◎第2戦】上ノ坊が12番で先発。14番の矢崎には「フルバックのようにプレーしてほしい」。「雁の群れになって」好機を逃すな
自分たちの意志に加え、スタジアムのグラウンドコンディションを考慮して、2日後にキックオフとなるオーストラリア代表との2連戦、第2試合は、「非常に展開の速い試合となる」と見ている。 12番に上ノ坊駿介、14番に矢崎由高。11番には今季初めて木田晴斗を起用した。3試合ぶりに、フィニッシャーの中にSH専門の上村樹輝も入れた。
日本代表は8月15日に敵地、タウンズビルでオーストラリア代表と戦う。2週続けての対戦。同8日に東大阪市花園ラグビー場で戦った試合は32-35。昨年10月に国立競技場で戦い、15-19と迫った時と同様に僅差の試合だった。 史上9度目の対戦となる今回、勝利を手にして歴史を変えたい。
8月13日にオンラインで報道陣に対応したエディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(以下、HC)は、上ノ坊のインサイドCTBでの起用について、「彼は非常に多才。とても良いスキルセット、試合に出たいという強い意欲を持っています」と話した。
オーストラリア留学を経てチームに復帰、今回14番で先発する矢崎由高についてジョーンズHCは、「目に見えて向上したスキル面は特にないと思います」としながら、内面の変化に触れた。「日本の若い選手は誰でも、海外でプレーする機会を得ると、日本のラグビー環境が一般的にいかに恵まれているか、そして国外で競争することがいかに厳しいかを理解するようになると思います。彼もそのことについて多くを学んだと思います。トレーニングに取り組む姿勢や、チームメイトとの接し方に成熟が見られます」。自立心も増したとし、「それは、プレーにおけるタフさにつながります。今週の土曜日にはそれが見られると思います」と話した。(撮影/松本かおり)7月30日に、試合会場となるクインズランドカントリーバンクスタジアムでおこなわれたラグビー・リーグ(NRL)の試合で、同スタジアムをホームとするノースクインズランド・カウボーイズが、シドニー・ルースターズに30-82と記録的なビッグスコアで敗れたことを例にあげて、「(両チーム合わせて)100点も点が入る試合でした。ラグビーの試合が実施される冬の時期に向けて(ピッチが)作られています。気温23、24度で硬いピッチ。ほぼ理想的なコンディションです。最近ピッチの芝が少し長くなっているようですが、それでもやはり、かなり速い展開の試合になると感じています」と言った。
そんなピッチ条件と試合展開の予想から、スピードのある上ノ坊を「この試合のインサイドセンターのポジションに適していると感じています」と指名した。 フランス戦、オーストラリアとの初戦ではスクラムハーフ専門の選手を先発の齋藤直人以外に23人の中に入れなかったが、今回は上村を21番に入れたのも、高速展開を予想してのことだ。
「齋藤には絶大な信頼を置いていますが、2試合続けてフル出場した上に、試合の間には飛行機での移動も挟んでいます(フランス戦前に日本-豪州を往復し、今回の試合前に豪州への渡航)。少し負担が大きすぎるかもしれません」 そんな背景もあり、「非常に素晴らしいトレーニングをしてきた上村が、この機会を得るにふさわしいと考えました」とした。
WTB矢崎については、「本当ならセカンドフルバックという名称で入れたかったが、ラグビーの試合ということで、ウイングという名称になりました」とジョークを入れて、「2人目のフルバックのようにプレーしてほしいと思っています」と続けた。
11番の木田晴斗は今季初登場。2025年9月20日にアメリカでおこなわれた、パシフィックネーションズカップ決勝以来の日本代表の試合となる。 網走合宿など、トレーニングを通して評価を得たようだ。指揮官は「昨年の試合以降は負傷していて選出することができませんでしたが、いまはスコッドに戻り、非常に素晴らしいトレーニングを積んでいます。アグレッシブな選手です。優れた左足のキックも持っています。空中戦にも強く、すべてのプレーにおいて激しく競り合うことができます」と期待を込める。
昨年9月のPNC決勝以来の日本代表でのプレーとなる11番の木田晴斗。(撮影/松本かおり)現在のチーム状態についてジョーンズHCは、「よくまとまって、スコッドとしての成長を感じています。結束力、そして選手たちの間に生まれているケミストリーにとても興奮しています」と高く評価した。 トレーニングで共にハードワークし、オフ・ザ・フィールドでもコミュニケーションを取っている。
「我々は今週、オーストラリアにしっかりと立ち向かうという課題を自分たちに課しています。前回の試合で負けたことは非常に残念でした。いま最も重要なのはこの試合にどう挑むか。素晴らしい準備ができました。選手たちには、これ以上のことは望めないほどです。準備は万端です」