なぜAndroidじゃダメなの!? 女子中高生がiPhoneを選ぶ本当の理由

このように、日本では異常とも思えるほどiPhoneの人気が高いのですが、なかでも、女子中高生のiPhoneシェア率はとんでもないことになっています。 MMD研究所が実施した「2024年9月スマートフォンOS端末シェア調査」によると、10代女性の80.2%、20代女性の80.9%がiPhoneを利用しているという結果になりました。 これは、10〜20代の若い女性だけに見られる傾向ですが、なぜ、日本の女子中高生はこれほどまでにiPhone所有率が高いのでしょうか?

先ほど紹介したように、日本の女子中高生のiPhone人気はとんでもないことになっていますが、そもそも、iPhoneとAndroidでは何がどのように違うのでしょうか? まず、価格は圧倒的にiPhoneのほうが高価です。標準モデルのiPhone 16は12万4,800円から、エントリーモデルのiPhone 16eでも9万9,800円です。これに対し、Androidは安いものなら1万円代、2〜4万円も出せば標準モデルが購入できます。 しかも、AndroidのエントリーモデルではmicroSDカードが利用できるので、512MB〜2TBのストレージを簡単かつ安価に増やすことが可能ですが、iPhoneにはmicroSDカードスロットがないため、ストレージ容量が大きいモデルは非常に高価になります。


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もちろん、大手キャリアではiPhoneを36回の分割払いで購入し、2年で返却することで残債が免除される「スマホおかえしプログラム(ドコモ)」のような制度が用意されていますし、新規&MNPで型落ちになったiPhoneが安く購入できる場合もあります。 しかし、Androidなら新規&MNPで最新モデルが1〜100円から購入できる場合もありますので、やはり、コストパフォーマンスで比較すれば、Androidのほうが優れていると言えるでしょう。 実際、機能面でも最近のAndroidは非常に優秀で、4〜7万円程度のミドルハイ以上のクラスになると、サクサク感ではiPhoneの標準モデルより優れていると感じる場合もあります。 また、毎日のように利用するLINE、Instagram、TikTokといったSNSアプリは、どちらでも利用できますし、バッテリーの持ちや高速充電機能、あるいはカメラ機能などは、むしろAndroidのハイエンド機のほうが優秀だったりします。 ちなみに、iPhoneのiOSのサポート期間は長く5〜6年は受けられますし、新機能なしのセキィリティアップデートは7年目以降も提供されています。 これに対し、Androidを代表するGoogle Pixelは「8」以降でOSアップデート期間が7年間になりましたが、ほかの機種ではせいぜい3〜5年くらいです。 というわけで、長期間使えるという点ではiPhoneがやや有利でしょう。また、iPhoneのほうがシェアが高いこともあって、中古買取価格(リセールバリュー)も高い傾向にあります。

最近のAndroidは安価なうえに機能面でもiPhoneとの差がほとんどないのに、日本の女子中高生はiPhoneをそんなに欲しがるのでしょうか? まず、考えられる理由は「みんながiPhoneを持っているから」。実は、日本の10代男性のiPhone使用率は64.8%しかありません。 10代女性のほうが12%以上もiPhone率が高いのは、やはり周りから浮いてしまうことを嫌う傾向にあるからでしょう。 それでは、なぜAndroidだと周囲から浮いてしまうのかと言えば、“iPhone同士でしか使えない機能がある”ことが理由です。その代表的なものが写真や動画などを共有できる「AirDrop」です。 写真の共有くらいはLINEでやれば済むことなのですが、毎回友だちに「ああっ“エアドロ”できない機種なんだね」などと言われると、しだいにiPhoneにしたくなってしまうかもしれません。 ちなみに、Androidには「Quick Share」(旧:ニアバイシェア)というAirDropに似た機能がありますが、残念ながらAirDropとは互換性はなく、Android同士でないと使えません。 ほかにも、iPhone同士でないと利用できない機能としては、無料通話機能の「FaceTime」や連絡先交換機能の「NameDrop」などがありますが、学校のなかではこのような機能が使えないAndroidは少数派になりますので、何となく疎外感を感じてしまうのも無理はないでしょう。 いかがでしょうか? 数年前から、機能的にはiPhoneもAndroidもスマホとしてはすでに完成されており、現在ではiPhoneだけが特別優れているというわけではありません。 大人からすれば「子どものスマホなんて安価なAndroidで十分じゃないの?」と安易に考えてしまいがちですが、実際、学校内では女子の10人中8人がiPhoneユーザーなのです。 少数派のAndroidだというだけで、仲間外れやイジメの対象になってしまうかもしれないと思うと、何とも切ない話ですね。 もちろん、iPhoneであれば高価な新品でなくてもいいので、子どもがどうしてもiPhoneがいいと言いだしたら、安価な中古も検討してみましょう。 今ならiPhone SE(第3世代)が3万円代、iPhone 13 miniなら5万円代で購入可能です(2025年9月現在)。

すずきあきら

スマホライフPLUS
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