「エーこんな法律なの?」 「愛子さま」の子は非皇族だが、男系「養子の子孫」は「天皇」にも…迎える宮家は「継承権3位」か麻生太郎の血縁か〈そこまで言って委員会NPきょう〉
3日放送の「そこまで言って委員会NP」(日本テレビ系・午後4時)は特別企画「究極の二択」。「女性・女系天皇容認か旧宮家復帰で男系堅持か」、「竹島に自衛隊常駐か韓国に譲渡か」をテーマに専門家たちが徹底討論! 過去によく読まれた「皇室典範改正」にまつわる記事を再配信する(「AERA DIGITAL」に2026年7月27日に掲載されたものの再配信です。本文中の年齢、肩書等は当時のもの)。
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政府は、皇族数の確保に向けた改正皇室典範を7月24日、公布した。3カ月後の10月24日に施行される。今後、宮内庁を中心に準備が進む見通しだ。男系男子限定の皇位継承は揺るぐことのなかった典範改正。近く実現するとみられている旧宮家の子孫の男子と現宮家との養子縁組第一号。果たして、どんな養子宮家ができるのか。
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「法律が成立してしまってから、エーこんな内容だったのか、と驚いている人も少なくないのでは」
そう話すのは、皇室制度史に詳しい所功・京都産業大名誉教授だ。
7月17日に成立し、24日に公布された改正皇室典範は、皇族数の確保のために、二つの点を可能にした。
(2)旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える
ただし、(1)については、女性皇族の夫や子どもは皇族にはならず一般の国民のままだから、男の子が生まれても皇位継承資格を持たない。
逆に、(2)の養子の男系男子に男の子が生まれた場合は、その子孫も含めて皇位継承資格を持つ。
つまり、現在皇族の愛子さまや佳子さまなどが皇室に残ることを選んだとしても、生まれた子どもは男女問わず皇族ではないから、天皇になることもない。
一方で、父方に天皇の血を引く子孫のうち男系の男子だけが、傍系の養子でも天皇となる可能性がある。
長系の長子が皇(王)太子となる海外王室のような、性別を問わない継承資格の可能性については、ほとんど議論されず、従来通り男系男子のみに継承されてゆく。
成立直後の18-19日に朝日新聞が行った電話による世論調査では、「法律改正は、国民の理解を得られていると思いますか。国民の理解を得られていないと思いますか」という問いに対して、6割が「国民の理解を得られていない」と答えている。
所さんは、政府がまとめ途中で国会で示した皇室典範改正案の骨子について、こう話す。
「きわめて抽象的でぼんやりとした表現が多かった。国民が読んでも、すぐには意図を見抜けない。気づいたら、『男系男子維持という目的を達成するための作戦だった』という状況ではないでしょうか」
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それでは、法律が公布されたのち、次に起こることは何か。
かなり早く、宮家の養子縁組の第一号が実現するのではないかとみる人は少なくない。
とうのも、政府の有識者会議のヒアリング対象者として、長年、「旧宮家の男系男子孫の宮家への養子縁組」案を提唱していた百地章・国士舘大名誉教授は、典範改正の成立を受けてのメディアのインタビューなどで、「旧宮家からの養子が認められることになったが、将来の『悠仁天皇』を支える態勢を早期に構築すべき」と明確に述べている。
百地氏がここまで明言するのは、すでに具体的な見通しが立っているからでは、とみる人も多い。
公布から時間を置けば、養子の皇族化に反対する声が膨らみかねないリスクもあるからだ。
「政府は、これから積極的に宮内庁を通じて旧宮家と現宮家に積極的に働きかけるのではないか」(所さん)
百地氏は、養子対象となり得る15歳以上で30歳以下の未婚男子は、東久邇家、賀陽家、竹田家、久邇家に計11人いる、とインタビューなどで話している。
一方の養親はどうか。対象として除かれたのは、天皇、皇后両陛下、上皇ご夫妻、秋篠宮ご夫妻。想定されているのは、常陸宮家、三笠宮家、三笠宮寛仁親王妃家、高円宮家の4家だ。
常陸宮家は、唯一の男性当主の宮家となった。25年に常陸宮さまが90歳の卒寿を迎えるにあたり、妃の華子さまとの近影を宮内庁が公表。華子さまがおひざの上に抱っこしているのは、ご夫妻の愛犬であるミニチュアダックスフントロングヘアの「福姫(ふくひめ)」=2025年11月5日、東京都渋谷区の常陸宮邸、宮内庁提供男系男子の養子案を働きかけていた人たちの間で名前をあげられていのが、4家のなかで唯一の男性当主を持つ「常陸宮家」だった。
常陸宮さまは、昭和天皇の次男で上皇さまの実弟であり、皇位継承順位第3位と天皇家に近い皇族。
男性皇族としての皇室でのふるまいやありようについて、養子となった男性が学びやすい環境にあった。
そうしたこともあり、「最初の養子縁組が成立する宮家は、男性当主の宮家が理想的」と考える男系派も少なくなかったのだ。
しかし、常陸宮さまはすでに90歳でご体調が万全とはいえず、公務や行事はお休みされている。それを支える宮妃の華子さまも86歳とご高齢で、慎重にならざるを得ない。同家の事情に詳しい人物は、こう話す。
「養子縁組となれば入念な準備が必要で、宮家側のご負担も少なくない。常陸宮家にそうした縁組を受け入れるご意思があるのかは、疑問です」
それよりも有力な養子親第一号の候補先として、噂にあがっているのが、麻生太郎・自民党副総裁の血縁関係にある皇族方だ。
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昭和天皇の弟である三笠宮崇仁さまが2016年に逝去されたあとは、妃の百合子妃が当主代理を務めていたが、2024年11月に逝去。しばらく当主不在であったが、三笠宮さまの孫の彬子さまが当主を継いだ。
それだけでなく、信子さまは三笠宮家とは別に、「三笠宮寛仁親王妃家」の当主となった。
これまで、宮家の当主が亡くなると、慣例として宮妃が当主代理を務めていた。今回のように、女王が宮家当主に就任し、親王妃家が創設されるのは、明治時代の旧皇室典範までさかのぼっても初めてのことだ。
異例ずくめの決定が、長年続く寛仁親王家の「お家騒動」の延長にあるのは明らかで、お二方をそれぞれの宮家の当主とすることで事態をおさめるほかなかった、という見方が広まっていた。
だが、信子さまは麻生氏の「実妹」。麻生氏は、典範改正に関わる議論で、旧宮家からの養子案を主導していたひとり。
それだけに、養子親の候補宮家含みで創設されたのでは、ともささやかれている。
7月の国会で、立民の長浜博行参議院議員は養子縁組について、この寛仁親王妃の信子さまが麻生氏の妹であることを指摘して、養子縁組で政治的思惑を排除できるのか、と懸念を示している。
三笠宮家の当主となった彬子さま。園遊会でも目配り気配りは、抜群。高い語学能力を生かし手持ち無沙汰になりがちな、駐日大使夫妻らに積極的に声を掛け会話を弾ませるレベルの高い接遇ぶりが際立っていた=2026年4月17日、赤坂御苑、JMPAこれ以上に有力視されているのが、麻生氏の姪で三笠宮家当主の彬子さまが、「養子親」候補となり得る可能性だ。
彬子さまが、父の故・寛仁親王を大変尊敬されてきたことは、よく知られている。
その寛仁さまの呼びかけに応じて、男系男子による皇位継承を絶対視する人びとが、長い間熱心に、旧宮家の男系男子孫が現存の宮家と養子縁組をする案を政治家に働きかけてきたと言われている。
実際に、彬子さまを支えているのは、寛仁親王と縁の深い男系男子派の人たち。父の意思を実現したい――、そうお考えになっているのかもしれない。
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さらに高円宮家は、三笠宮崇仁さまの三男である高円宮憲仁さまにより創設されたが、2002年に急逝。宮妃の久子さまが当主代理を務めている。
ご夫妻は、3人の娘に恵まれたが、次女の千家典子さんと三女の守谷絢子さんは、すでに結婚により皇室を離れている。
長女の承子さまは、久子さま公認で長く交際するお相手の存在が何度か報じられており、結婚のタイミングをうかがっているとうわさされてきた。
事情を知る人物によれば、政府による典範改正の状況がすすまないなか、ご本人も悩まれていた様子であったという。
しかし、愛子さまや佳子さま方と同様、承子さまが結婚後も皇族のままでいることを希望して男女どちらの子どもが生まれたとしても皇族とは認められない。
そのため、将来的に高円宮家は断絶もしくは、養子やその子孫が継ぐことになる。
天皇陛下はオランダ、ベルギーへの公式訪問を前に臨んだ6月の会見で、皇族数の確保策の議論に触れ、
「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」
と述べている。
3カ月後の10月には、改正皇室典範が施行される。しかし、陛下が口にされたように、国民の理解がどれほど得られているのかは、不明瞭だ。
そして、養子が成立したとしても、問題はいろいろと出てきそうだ。
(AERA 編集部・永井貴子)
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