キャタピラーのトランプ関税負担、今年は最大で15億ドルを覚悟

James Attwood

世界的な建機大手の米キャタピラーは、トランプ関税による業績への影響を初めて数値化した。今年負担する関税は最終的に13億ドル(約1900億円)から15億ドルを想定しているという。このうち5億ドルは第3四半期に負担する見通しだが、全体的な影響は相殺可能だとみている。

  キャタピラーの業績見通しが重要なのは、同社が世界の鉱業と建設業界において指標的な企業だからだ。この日発表された4-6月(第2四半期)決算にはすでに関税の影響が反映され、コストは4月に発表した予想レンジの上限だった。

  5月に就任したジョー・クリード最高経営責任者(CEO)は「関税の影響を最小限に抑えるつもりだ」とアナリストとの電話会合で話した。「具体的にどのような措置を講じるかは、もう少し状況がクリアになってから検討する」と述べた。

  5日の米株式市場でキャタピラーは一時、1.6%余り下げた後、小幅高で引けた。年初から前日までに約20%上昇していた。

Caterpillar equipment in Hudson, New York

  キャタピラーは現在、通期売上高が前年比で増加しても、調整後営業利益は年次目標レンジの下限にとどまると見込んでいる。

  第2四半期の調整後1株利益は4.72ドル。ブルームバーグがまとめたアナリストの予想中央値4.88ドルに届かなかった。

原題:Caterpillar Sees US Tariff Hit of Up to $1.5 Billion This Year(抜粋)

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