史上初、ISSのドッキングポートがすべて埋まる-8機の宇宙船で
国際宇宙ステーション(ISS)のドッキングポートが史上初めて、8機の宇宙船で埋まったことを米航空宇宙局(NASA)が明らかにした。
これは11月27日に、米Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)の補給船「Cygnus XL」(シグナスXL)が「Unity」(ユニティー)モジュールの地球側ポートに再配置されたことによる。
ISSには現在、米Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)の乗員輸送船「Crew Dragon」と補給船「Cargo Dragon」、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の補給船「HTV-X1」、ロシアの乗員輸送船「Soyuz」(ソユーズ)が2機、補給船「Progress」(プログレス)が2機、Cygnus XLが接続されている。
ISSにドッキングしている8機。12月8日にはSoyuz MS-27がISSを離れる(出典:NASA)
Cygnus XLは、11月27日に到着した乗員輸送船「Soyuz MS-28」(ソユーズ MS-28)の進入経路を確保するため、ミッションコントロールセンターからの遠隔操作と、ロボットアーム「Canadarm2」(カナダアーム2)を使って、一時的に取り外されていた。
Soyuz MS-28でISSまで輸送された3人の宇宙飛行士は2026年7月までISSに滞在する予定。12月8日には「Soyuz MS-27」がISSを離れ、3人の宇宙飛行士を乗せて地球に帰還する。
Cygnus XLは少なくとも2026年3月までISSに留まる予定だ。その後、最大で約5トンのゴミや不要物を積み込んでISSを離脱し、大気圏で燃え尽きることとなる。
(前列左から)Soyuz MS-28でISSに入室した、Chris Williams(クリス・ウィリアムズ)氏、Sergey Kud-Sverchkov(セルゲイ・クド=スヴェルチコフ)氏、Sergei Mikaev(セルゲイ・ミカエフ)氏。(後列左から)Mike Fincke(マイク・フィンク)氏、Sergey Ryzhikov(セルゲイ・リジコフ)氏、Jonny Kim(ジョニー・キム)氏、Zena Cardman(ゼナ・カードマン)氏、Alexey Zubritsky(アレクセイ・ズブリツキー)氏、油井亀美也氏、Oleg Platonov(オレグ・プラトノフ)氏。Kim氏、Zubritsky氏、Ryzhikov氏の3人はSoyuz MS-27で地球に帰還する(出典:NASA)