レッドブル、第3期間を待たず2026年のPU改良不可が確定。FIAがホンダ含む各社のADUO評価を初公表
国際自動車連盟(FIA)は8月26日(水)、F1パワーユニット(PU)メーカー各社を対象とした追加開発・アップグレード機会制度(ADUO)の第2評価結果を公表し、どのPUメーカーにも新たな追加ホモロゲーション、すなわち追加のアップグレード権利を付与しないと発表した。
この結果、レッドブル・フォード・パワートレインズは第1期間に続いてADUOの対象外となり、少なくとも2026年シーズンは性能向上を目的としたPUのアップグレードを実施できないことが確定した。
今季はあと1回の評価期間を残しているが、F1技術規則は、最初の2つの評価期間で一度もADUOの対象とならなかったPUメーカーについて、「シーズン最後の期間においてADUOの対象とはならない」と規定している。
なお、その最終第3期間について、FIAは対象を第12戦オランダGPから第18戦メキシコシティGPまでとしているが、バーレーンGPが復活し、第16戦に加わったことで以降のラウンドが繰り下がったため、第18戦はメキシコシティGPではなくアメリカGPとなる。
第5戦カナダGPまでを対象とした第1期間では、レッドブルの内燃エンジン(ICE)がベンチマークに認定された。この判定に対してレッドブルは、自社のデータでは選手権をリードするメルセデスにそれほどの大差をつけたことは一度もないと主張し、評価結果の見直しを求めてFIAとの協議を開始した。
そのため、第1期間の結果はサマーブレイクが明けても発表されないという異例の事態となった。ただし、メーカー側に通達された文書から、第1期間ではメルセデスが基準となるレッドブルのICEに対して2〜4%の範囲で遅れていると判定され、今季と2027年に各1回の追加ホモロゲーションを獲得したと報じられていた。
一方、アウディ、フェラーリ、ホンダは4%以上の差があるとして、両年に各2回の追加ホモロゲーションが認められたとされていた。さらに、遅れの度合いに応じて、レッドブル以外のメーカーには規則に基づきテストベンチの追加稼働時間とコストキャップの控除枠も付与されたとみられていた。
だが、レッドブルの取り組みも実らず、第6戦モナコGPから第11戦ハンガリーGPまでを対象とした第2期間の分析を終えても、レッドブルはADUOの対象とはならなかった。
FIAは水曜、これまで正式発表していなかった第1期間と今回の第2期間の結果をあわせて公表した。その内容は、非公式に報じられていたものと同一だった。
なお、レッドブル以外のPUメーカーが依然として遅れを取っているにもかかわらず、今回、追加ホモロゲーションが認められたメーカーがなかったのは、規則上、当該シーズンにおける累積が認められていないためだ。
FIAのシングルシーター部門ディレクターを務めるニコラス・トンバジスは分析の精度について、「FIAはADUOの評価プロセスの一環として、徹底的かつ包括的な分析を行った。第2期間の結果公表にあたり、使用したデータの質を踏まえれば、この分析は極めて堅牢であり、今回の結論には非常に高い確信を持っている」と説明した。
レッドブルのICEを基準とした判定をめぐっては、ICEだけで性能差を測る現行方式そのものを見直す必要性も議論され始めた。ADUOはICEの性能のみを評価基準としており、バッテリーを含む他の性能要素は評価の対象外となっている。
FIAも現在の仕組みを完成形とは位置づけていない。トンバジスは、PUメーカーとの協議を通じてADUOの内容を変更していく余地があるとの考えを示した。
「今年はADUOの初年度なので、当然ながら、すべてのPUメーカーと協議しながら、時間をかけて発展させていく可能性のある部分がある」