1年前よりもぶつかれる 渋野日向子「当たって砕けろ」
◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 事前情報(23日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)
開幕前日の練習ラウンドで回れたのは3ホールだけだった。日中の悪天候を警戒し、23日(水)のコースは早朝から選手でいっぱい。10番から出た渋野日向子は、14番の第1打を打ったところで雷雲接近による中断のホーンが鳴り響き、クラブハウスに引き上げた。
ロサンゼルスでの前週「JMイーグルLA選手権」で予選落ちを喫し、週末に移動してから21日(月)に18ホールをチェックできたことが安心材料。22日(火)はアウト9ホールをプロアマ戦で回り、この日は雷雲が去った後に練習場で最終調整した。
ドライビングレンジではフェアウェイウッド、ユーティリティのショットを何度も確認。6911ydのコースは仕上がりが軟らかく、グリーンを狙うショットで長いクラブを使う頻度が高そう。「今の感じでは去年よりもランが少ないかなと思う」だけに、サポートスタッフたちとアドレスからアライメントを丁寧にチェック。前週スイッチした1Wのシャフト同様、今週はウッド類のシャフトにも“しなり”を求めてマイナーチェンジを施した。
昨年は4試合連続予選落ちの後に本大会へ。ことしも直近大会で決勝ラウンドに進めなかった。それでいて心境は大きく違う。「楽しみな気持ちが去年よりははるかに多い」
昨年は5月「全米女子オープン」で2位、6月「KPMG全米女子プロ」で7位とやはりメジャーに強いところを見せた。この春は1Wショットに自信が戻りつつある。「(濡れた芝で)転がっていない分を入れても、(第1打が)去年より前に行っているかなと練習ラウンドのときに思っていました。『当たって砕けろ!』みたいな感じでできたらいいのかな」。持ち前のアグレッシブなショットをベースにしたゴルフで流れをつかみたい。
優勝者が18番グリーン脇の池に飛び込むのが大会の慣習。「毎年言っているんですけど、(自分は)泳げないのでどうするんだろう…と思う。その時になったら考えます」と苦笑いした。そのシーンは1年前より、頭にわずかでも鮮明に描ける。「選手とキャディさんだけじゃなくて、チームや家族と一緒に飛び込む選手もたくさんいる。そういうのを見ると、(チームで)一緒に飛び込みたいなと思います」と真っすぐに言った。(テキサス州ザ・ウッドランズ/桂川洋一)