NY外為市場=ドルが対ユーロ・円で上昇、関税巡り慎重姿勢続く

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロと円に対して上昇。先週3%超下落していたドル指数は回復の兆しを見せた。(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

[ニューヨーク 15日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロと円に対して上昇。先週3%超下落していたドル指数は回復の兆しを見せた。同時に、市場はトランプ米大統領の貿易関税が米経済に与える影響への懸念から慎重な姿勢を維持している。

米政権の二転三転する関税発表を背景に、米国以外の資産に資金が流れ、先週は米債利回りが急上昇。ドルの妙味も損なわれた。

トランプ大統領は14日、メキシコやカナダから輸入する自動車・部品に対する25%の追加関税について、見直しを検討していることを明らかにした。 もっと見る

TDセキュリティーズのアジア太平洋地域シニア金利ストラテジスト、プラシャント・ニューナハ氏は「先週はレバレッジの巻き戻しや資産の現金化など、米国資産から資金を引き揚げるような動きが顕著だった」と指摘。今週18日は復活祭(イースター)前の聖金曜日(グッドフライデー)の祝日があるため「市場はより落ち着いた雰囲気だ」と述べた。

18日は米国の大半の市場が休場となるが、外国為替市場は通常通り取引が行われる。

ユーロは0.70%安の1.127ドルとなった。先週は一時、3年ぶりの高値1.1473ドルを付けていた。

ドル/円は0.12%高の143.16円。先週11日に付けた6カ月ぶり安値142.05円からそれほど遠くない水準で推移した。

林芳正官房長官は15日、赤沢亮正経済再生相が16─18日の日程で訪米し、米国の関税措置を巡りベッセント財務長官とグリア通商代表部(USTR)代表と協議すると正式発表した。 もっと見る

ポンドは0.15%高の1.3209ドル。一時、昨年10月3日以来の高値1.3252ドルまで上昇した。

豪ドルは0.32%高の0.6345米ドル。ニュージーランドドルは0.39%高の0.5899米ドルとなった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.52%安の8万4436ドルとなった。

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