『28年後…』3部作情報まとめ 続編は来年1月公開、『28日後…』キリアン・マーフィ復帰へ

『28年後…』キービジュアル

 ダニー・ボイル監督が手がけたサバイバル・ホラー映画『28年後…』(全国公開中)は3部作構想で製作されており、すでに第2章となる続編『28年後…:ザ・ボーン・テンプル(原題) / 28 Years Later: The Bone Temple』(2026年1月16日全米公開)の撮影が終了している。次回作および最終章となる3作目の情報について、現在わかっていることをまとめた。

【動画】『28年後…』本予告編

 続編『28年後…:ザ・ボーン・テンプル(原題)』の監督は、『28年後…』を手がけたボイルから『マーベルズ』のニア・ダコスタ監督へとバトンタッチ。脚本は、引き続きアレックス・ガーランドが執筆する。

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 ストーリーは不明だが、副題「ボーン・テンプル」は『28年後…』に登場する不気味な塔を指していると見られる。ボーン・テンプルは、感染者だらけのイギリス本土で生き延びる謎の男・ケルソン(レイフ・ファインズ)が、25万本以上の骨と5,500個もの頭蓋骨を積み上げて築いたもので、死者を慈しむ記念碑として「メメント・モリ」(ラテン語で「死を忘れるなかれ」)という想いが込められている。『28年後…』で初登場したケルソンは、続編にも登場すると、ボイル監督がVarietyに認めている。

『28年後…』に登場するボーン・テンプル

 『28年後…:ザ・ボーン・テンプル(原題)』の目玉となるのが、シリーズの原点『28日後…』(2002)の主人公・ジムを演じたキリアン・マーフィの復帰だ。『28年後…』には製作総指揮にクレジットされており、2作目からは演者としても携わることになる。ボイル監督は、続編のラフカットを確認済みで、キリアンの登場が美しい方法になっていると Screen Rant に証言しており、最終章では再び彼が中心的な役割を担うと予告している。

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 『28年後…』シリーズ最終章となる3作目は、構想はあるものの「脚本はまだ執筆していません」とガーランドがVarietyに語っている。3作品はそれぞれ独立した物語だが、キャラクター同士のつながりはあるといい、「テレビシリーズの構造に近いかもしれない」とも証言している。

 3作目は米ソニーのGOサインが出ておらず、実現するかどうかは『28年後…』の成績にかかっている。ガーランドは、3作目が製作されることになれば「私が脚本を執筆して、ダニーが監督する。これが理想だ」とボイル監督の復帰を望んでいる。(編集部・倉本拓弥)

【人間が、人間ではなくなる。】映画『28年後...』日本版予告 6月20日(金)全国の映画館で公開 <予告4> » 動画の詳細

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『フロントライン』滝藤賢一が演じる医師・宮田 - (C) 2025「フロントライン」製作委員会

 新型コロナウイルスの集団感染が発生した豪華客船ダイヤモンド・プリンセスにおける医師らの奮闘を描いた、映画『フロントライン』が公開中。小栗旬をはじめとする豪華キャストが、最前線で戦った人々を演じる本作で、滝藤賢一が演じた医師・宮田の登場シーンにも、X(旧Twitter)で称賛の声が寄せられている。(ネタバレ注意。以下、映画の内容に一部触れています)

【動画】窪塚洋介「降ろしてんじゃねぇよって…」過去も自分を反省『フロントライン』舞台あいさつ

 2020年2月に、56か国の乗員乗客3,711名を乗せたクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号が横浜港に入港。すでに100名を超える乗客が症状を訴えるなか、出動要請を受けた災害派遣医療チームDMATのメンバーを中心に、最前線で起きた事実に基づく物語を、オリジナル脚本で描き出す。

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 滝藤が演じたのは、藤田医科大学の中堅医師・宮田。主人公の結城(小栗)たちが船外に乗客を降ろそうとするも、隔離可能な施設が一向に見つからないなか、開業前の藤田医科大学岡崎医療センターが、条件付きで100名を超える乗客を引き受けることを決断。宮田は、遠く神奈川から運ばれてくる未知のウイルスに感染した人々をセンターで受け入れることになる。

 想定外の体調不良者が続出し、聞いていなかった事態が連続する状況に苛立つ宮田は、付き添ってきたDMATの救急医・真田(池松壮亮)に対して厳しい言葉を投げかける。しかしその一方で、パンデミックの最前線に立ってきた真田をねぎらいながら、教えを乞う一面も見せる。二人がコーヒーを飲むこの場面は、池松の演技も相まって、短いながら観客に鮮烈な印象を残したようで、X上で「滝藤さんが最っ高でした」「池松さんと滝藤さんのシーンで涙止まらなかった」「滝藤さん全部持っていったね! あの会話シーンは素直に良かった」などの声があがっている。関根光才監督によると、この場面で真田が見せるある行動は、池松が考えたものだといい、オフィシャルインタビューで「大好きなシーンになりました」と語っている。

 本作にはそのほか、松坂桃李窪塚洋介森七菜桜井ユキ美村里江光石研など実力派キャストが出演。群像劇のなかでそれぞれの立場で事態に向き合うキャラクターを演じている。(編集部・入倉功一)

窪塚洋介が語る、日本人が『フロントライン』を見るべき理由…小栗旬も深く頷く!映画『フロントライン』初日舞台あいさつ » 動画の詳細

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感染者から逃げるジェイミー&スパイク親子 - 『28年後…』より

 ダニー・ボイル監督の人気サバイバル・ホラー新章『28年後…』(全国公開中)の脚本を執筆したアレックス・ガーランドが、当初の脚本には存在しなかったというキャラクターを Screen Rant に明かした。(以下、映画の結末に触れています)

【動画】『28年後…』本予告編

 『28日後…』(2002)、『28週後…』(2007)に続く最新作は、人間の理性を奪い凶暴化させるレイジウイルスのパンデミックから28年経ったイギリスを舞台に、主人公ジェイミー(アーロン・テイラー=ジョンソン)ら生存者のサバイバルを描いた作品。ボイル監督&ガーランドの黄金コンビが復活し、新たな3部作の幕があがった。

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 ラストシーンでは、イギリス本土に残ったジェイミーの息子スパイク(アルフィー・ウィリアムズ)がジミーという男に遭遇する。ジミーは、映画冒頭で「テレタビーズ」(イギリスの幼児向け人気番組)を観ていた少年が生き延びて成長した姿。逆さ十字が目立つ黄金のネックレスを身につけ、金髪ロングヘアと奇抜な見た目のジミーは、テレタビーズのように色分けされたジャージ姿の生存者たちを率いて、ジェイミーを狙う感染者を一掃した。海外では、カラフルなジャージ集団がスーパー戦隊の如くアクロバティックに感染者を倒すことから、「パワーレンジャー」風の衝撃エンディングとして話題になっている(※劇中にはスパイクの部屋にパワーレンジャーの人形が置かれている小ネタもある)。

 ガーランド曰く、ジミーは初期の脚本には存在していなかったという。「ジミーが登場するのは、この(=映画の)バージョンからで、別の脚本家が以前執筆したバージョンでは全く違う物語でした。スウェーデン兵がイギリスに漂着する設定などは同じですが、ジミーの存在はなかった」

『28年後…』『罪人たち』話題の2作に出演しているジャック・オコンネル - Arturo Holmes / WireImage / Getty Images

 ジミーが登場しない別バージョンは「あまりに一般的すぎる」ことから却下され、現在の展開が生まれたとのこと。ボイル監督は「彼が登場するシナリオを読んだ時、『時計じかけのオレンジ』を初めて読んだ時のような衝撃を受けた」とジミーについて語っている。

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 短時間ながら強烈なインパクトを残したジミーを演じたのは、イギリス出身の俳優ジャック・オコンネル。本作と同日に日本公開されたヴァンパイア・ホラー映画『罪人たち』では、吸血鬼レミック役で抜群の存在感を放っている。

 ボイル監督とガーランドは、ジミーが続編『28年後…:ザ・ボーン・テンプル(原題) / 28 Years Later: The Bone Temple』(2026年1月16日全米公開)にも登場することをVarietyに認めており、レイフ・ファインズふんするケルソン博士と並ぶ重要キャラクターになることを示唆している。なお同作では、『28日後…』の主人公ジムを演じたキリアン・マーフィーが復帰することも判明している。(編集部・倉本拓弥)

【人間が、人間ではなくなる。】映画『28年後...』日本版予告 6月20日(金)全国の映画館で公開 <予告4> » 動画の詳細

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「炎のゴブレット」仕様のホグワーツディナーの全貌とは?

 東京・練馬区としまえん跡地の「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」にて、6月18日~20日、そして23日~24日の5日間限定で日本初開催となる個人向けの「ホグワーツディナー」が開催されている。税込み5万8,000円という高額なディナープランながら、スタジオツアー東京のニュースレター会員向けの先行販売では即日完売、一般販売も数時間で完売という人気ぶり! 一体どんなプレミアムな体験をすることができるのか、その全貌に迫った。

【画像】すごすぎ!「ホグワーツディナー」の全貌

 「ホグワーツディナー」は、ハリーたちも食事をしていたホグワーツの大広間のセットで、特別な演出と共に映画の世界観を再現したコースディナーを楽しめるというもの。ディナーの後には、館内貸し切りで展示を鑑賞しながらデザートを味わえる。80名以上の団体を対象にしたプランは通年で提供されているが、個人向けは今回が初開催となった。

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 そしてスタジオツアー東京では現在『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』公開20周年を記念した特別企画「炎のゴブレット」が開催中ということで、「ホグワーツディナー」も「炎のゴブレット」仕様に。当日は17時20分ごろから開場となり、映画『ハリー・ポッター』シリーズの世界各国のポスターに囲まれながらウェルカムドリンクで迎えられる。ノンアルコールはキラキラ輝くブルーの「炎のゴブレット」、アルコールは妖しい緑色の「闇の帝王の復活」とテーマに沿ったカクテルでディナーへの期待を高める。

 18時15分ごろからはついに、美しくテーブルセッティングされたホグワーツの大広間でディナーがスタート。“第一の課題”(アミューズ)として「箒のグリッシーニ」「トライウィザードカナッペ」「金の卵タルト」、“第二の課題”(前菜)として「黒い湖のテリーヌ」、スープは「憂いの篩ヴィシソワーズ」、“第三の課題”メインとして「牛フィレ肉のロースト 迷路を添えて」と、目にも楽しく味も抜群な料理が給仕されていく。ディナーの時間は20時までたっぷり取ってあるため、大広間のセットを心行くまで眺めながらディナーに舌鼓を打ったり、ワイン片手に「炎のゴブレット」テーマの料理をきっかけにした『ハリポタ』トークに花を咲かせたりと思いのままだ。

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 また、このディナーの時間には、高さ2メートルを超える炎のゴブレットに近づいての写真撮影の機会も含まれている。炎のゴブレットの周囲には立候補者を制限するためにダンブルドア校長が引いた「年齢線」があり、通常はその中には入れないものの、ディナー参加者は特別に「年齢線」の内側に入って写真を撮ってもらえる。また、死喰い人(デスイーター)が現れる特別演出もあり、彼らと写真を撮ることもできる。

 なお、ディナーテーブルに置かれている各々の名札は炎のゴブレットから飛び出してくる出場者の名前が書かれた紙の形をしており、炎のゴブレットでの撮影時の小道具にぴったり。お土産には三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)出場選手の杖がランダムで用意されており、死喰い人との写真撮影の際にその杖を使ってポーズを決めることもできるなど、至れり尽くせりといえる。

 そして20時ごろから22時の閉館までは、貸し切りツアーとデザートタイムだ。デザートは「ホグワーツ・ライフ」のエリアにて、「ハーマイオニーのドレスクッキー」「ステンドグラスベリーヌ」「大鍋シュー」とコーヒー/紅茶を立食形式で楽しめるほか、バックロットエリアではバタービールも提供される。2時間というのはスタジオツアーのすべてをじっくり見るにはやや短いため、この時間はデザートを満喫しつつ、より良い写真を撮るために使うのがいいかもしれない。9と3/4番線のホグワーツ特急、ダイアゴン横丁をはじめとしたアイコニックなセットで貸し切り状態で写真が撮れるのは、かなり贅沢な体験といえるはずだ。(編集部・市川遥)

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火縄銃を手に人の命を弄ぶ松前道廣(えなりかずき) - (C)NHK

 横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)で、松前家第八代当主・松前道廣(まつまえ・みちひろ)を演じるえなりかずき。えなりにとって本作が大河ドラマ初出演。「こんなに悪い役をやるのは初めて」だといい、想定していた芝居が覆されたという撮影を振り返った。

【画像】えなりかずきの怪演話題!戦慄の名場面集

 6月1日放送・第21回で初登場し、火縄銃を手に人の命をもてあそぶ姿に「サイコパス」「恐ろしい」と反響を呼んだ道廣。ドラマの公式サイトの人物紹介には「時には行き過ぎた行動も平気でやってのける奔放な性格を持つ。御三卿の一橋治済(生田斗真)などとも親交があり、蝦夷(えぞ)の上知を進めようとする田沼意次(渡辺謙)に対して、政治的な駆け引きを実行していく」とある。(※編集部注:上知(あげち)=領地を召し上げること)

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 10歳の頃にNHKのスタジオで収録現場を目にしてから、大河ドラマへの出演を夢見ていたというえなり。出演が決まった際、くりぃむしちゅー上田晋也カズレーザーらクイズ番組「くりぃむクイズ ミラクル9」(テレビ朝日系)の共演者たちにも報告したそうで、「朝ドラ、大河は局をまたいでクイズ番組の問題として取り上げられるんですよね。そのたびに“いつか出たいな”とつぶやいておりましたので、上田さんやカズ先生が“良かったね”と喜んでくださいました」と振り返るえなり。念願かなっての大河ドラマ出演となったが、役へのアプローチは一筋縄ではいかなかったようだ。

 「ここまでの、一般的に言うと悪いベクトルの役をやらせていただくのは初めて。もともと時代劇が大好きで、制作統括の藤並英樹さん、チーフ演出の大原拓さんとの最初の打ち合わせには悪代官が出てくるような時代劇をたくさん観て臨んだのですが、大原さんは“怖いという風に思わないでほしい”と。“(人の命をもてあそぶことが)道廣にとっては普通のことだし、普段やってることだから怖いと思わないでほしい”とのことで、そこから台本を読む角度、マインドを変えたと言いますか。何も考えないというか、爽やかに演じた方が、多分客観的に見た時に怖くなるんじゃないかなという結論に達しました」

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 チーフ演出の大原が本作で思い描く道廣のイメージとして参考例に出したのが、2010年公開の映画『十三人の刺客』(三池崇史監督)で稲垣吾郎が演じた明石藩主・松平斉韶。公開当時、無表情で息を吐くように残虐な行いを繰り返す暴君ぶりが話題を呼んだ。

 「『十三人の刺客』の稲垣吾郎さんは、本当に“怖ッ”というのが第一印象でございまして。バイオレンス描写がすごくて、思わず目を背けたくなるようなシーンもたくさんあったのですが、やっていることは道廣とあまり変わらないので、“そうか、これぐらいのことをこれからするんだぞ”と気合が入りました。大原さんは“松平斉韶がもっとニコニコして人を刺す感じ”ともおっしゃっていたので“日常の楽しいことをしているようなイメージの方がいいってことですかね”といったふうにイメージのすり合わせをさせていただき、悪役という概念は一切取っ払いました」

 芸歴30年以上のえなりだが「悪役」の概念を捨てたとはいえ、いざ撮影が始まると試行錯誤があったとも。

 「火縄銃を人に向けて脅すというシチュエーションなので、どうしても“悪いことをするぞ”“撃ってやるぞ”みたいな気持ちが出てきてしまうんですね。何回かテイクを重ねたのですが、“力を抜いてください”“もっと楽しく、明るく”と修正いただいて。最終的には(某ドラマで)『幸楽』でラーメンを運んでいた時と変わらないようなニュアンスのセリフの言い方になって(笑)。そのテイクを採用していただいたので、こういうことなんだなと……。“やってやるぜ!”と意気込んだシーンではなく、自分でもよくわからないまま演じたシーンが意外にも評価をいただき、人生の面白さと、お芝居の面白さと難しさを実感しております」

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 なお、えなりはその射撃のシーンのために自主的にグアムで射撃練習を行ったという。

 「これまで人生で銃を撃ったことがなかったので、グアムに行き、練習してきました。火縄銃って撃った時の反動があまりないんですよね。練習ではライフルだったのですが僕、クラッカー(の紐)もひけないぐらいビビりでして……。グアムの練習では防音のイヤーマフをつけるので音は聞こえなかったんですけど、撮影では発射音を聞かなくてはならないので、つい驚いてビクッとしてしまって何テイクかNGが出されました」

 そんな苦労も実ってか、そのシーンでは田沼意次役の渡辺謙から「ベストキャスティング」と高い評価を受けた。

 「最初の収録の時に言っていただいて、嬉しかったのですがさらに嬉しいことがありまして。その1か月後ぐらいですかね、くりぃむしちゅーの上田さんとゴルフをご一緒した際に、“そういえばさ。(意次の側近・三浦を演じる原田)泰造が謙さんから“まだ、えなりと同じシーンやっていないのか”って聞かれて、まだだと答えたら“えなりの殿様こえぇぞ~”って言ってたらしいよ”って。謙さんのお言葉を、上田さんと泰造さんを経由してうかがったんです。直接いただくお褒めの言葉も嬉しいんですけど、間接的な褒め言葉って3倍ぐらい嬉しいんですよね。“本人がいないところで言ってくださっているということは、本当なのかもしれない!”みたいな気持ちがございまして、本当に嬉しかったですし、ありがたかったです」

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 劇中、ロシアとの抜荷(密貿易)で私腹を肥やそうとする描写もあり、奔放な性格で権力をふるう道廣だが、なぜ彼はそのようになってしまったのか。えなりは、その背景を考えると「かわいそうな人」だとも語る。

 「事前に道廣の人生を時系列で追うと、12歳くらいで家督を継がされたんですよね。松前ってお米が全く取れない土地で、その中でアイヌの方々と交易をして商売をしていくんですけど、それを12歳から、助けはあったとしても責任者としてやらなければならなかったという重圧はずっとあったと思うんです。おそらく、その重圧の中で感情が壊れてしまって、(暴君ぶりが)都市伝説のように語り草になったのではないかと。また、イギリスの船が漂着した時には、隠居していたのに先陣をきって立ち向かったといいますから、松前家を守りたいという思いはあったと思います」

 なお、6月22日放送の第24回では女郎屋・二代目大文字屋を演じる伊藤淳史と33年ぶりの共演シーンが。「お会いするのが20年ぶりぐらいで。20歳ぐらいの時にバラエティー番組でご一緒しましたが、お芝居では33年ぶり。本当にうれしかったです。“この33年間、どんな感じで生きてました?”といったところから始まって、連絡先を交換して、この間初めてゴルフをご一緒させていただきました」と久々の再会を喜んでいた。(編集部・石井百合子)

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大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第25回より - (C) NHK

 横浜流星が主演を務める大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)は、29日に第25回「灰の雨降る日本橋」が放送。あらすじを紹介する。

【画像】てい(橋本愛)と蔦重(横浜流星)は…第25回場面写真

 柏原屋から丸屋を買い取った蔦重(横浜)は、須原屋(里見浩太朗)の持つ「抜荷の絵図」と交換条件で、意知(宮沢氷魚)から日本橋出店への協力を取り付ける。そんな中、浅間山の大噴火で江戸にも灰が降り注ぐ。蔦重は通油町の灰の除去のために懸命に働く。その姿に、門前払いしていたてい(橋本愛)の心が揺れ動く。

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 一方、意知は誰袖(福原遥)に心惹かれ始める。松前廣年(ひょうろく)は、抜荷の件で大文字屋(伊藤淳史)を訪ねる。

 「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった、蔦屋重三郎の生涯を描く大河ドラマ第64作。連続テレビ小説「ごちそうさん」(2013)や大河ドラマ「おんな城主 直虎」(2017)などの森下佳子が脚本を手掛け、NHKドラマ初出演の横浜流星が主人公・蔦屋重三郎を演じる。語りは、蔦重らを見守る吉原の九郎助稲荷(くろすけいなり)として、綾瀬はるかが担当する。(清水一)

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