松井秀喜新監督でも難しい…?巨人・織田翔希の強行指名に賛否…チームメートの3位指名に浮かぶ“もう一つの思惑”(ベースボールチャンネル)
【写真:産経新聞社】
米国挑戦を表明した横浜高・織田翔希を、読売ジャイアンツはドラフト1位で“強行指名”した。翌日には日米で活躍した松井秀喜新監督が就任し、3位では織田と同校の池田聖摩も指名。新監督と高校時代の仲間という存在は、18歳の決意を動かす材料となるのか。今回は、巨人と織田を巡る現在地を整理したい。(文:八木遊)
米国挑戦を決意した18歳を、巨人は口説き落とせるのか。新監督には日米通算507本塁打の松井秀喜氏が就任。しかも、ドラフトでは同じ高校のチームメートまで指名していた。 10月22日のドラフト会議で、巨人は横浜高の織田翔希投手を1位指名した。最速157キロを誇る高校球界屈指の右腕だが、本人は指名後も米国挑戦の意思を変えていない。 そんな中、3位指名された池田聖摩内野手をめぐり、ネット上では思わぬ見方が飛び出した。 織田と同じ横浜高のチームメートとあって、Xには巨人の思惑を想像して「頼む池田くん!織田を説得してくれ!」という投稿も。巨人が入団交渉を有利に進めるため、池田を指名したのではないかという憶測だ。 確かに、慣れ親しんだ仲間とプロでも一緒にプレーできれば、織田にとって魅力の一つになるだろう。ただ、池田自身もドラフト前から高く評価されていた選手である。 2025年のセンバツでは全国制覇を経験し、今年はU-18日本代表にも選出。投手として最速152キロを記録した強肩の遊撃手で、3位指名も妥当といえる。 実際、ネット上では池田の実力を評価する声も少なくない。織田の説得を期待していた可能性はあるにせよ、それだけで3位指名に踏み切ったと考えるのは無理があるだろう。 そして翌23日、松井新監督の就任が発表された。 松井氏は1992年のドラフトで巨人、阪神、中日、ダイエーの4球団から1位指名を受けた。阪神ファンとして知られていたが、当時のインタビューでは4球団ならどこでも入団する気持ちだったと明かしている。 長嶋茂雄監督が交渉権を引き当てた巨人で10年間プレーし、2003年にヤンキースへ移籍。2009年にはワールドシリーズMVPにも輝いた。 巨人を経由してメジャーへ渡る道を、松井氏ほど実感を込めて語れる人物もそうはいない。ただし、NPB入りが前提だった松井氏に対し、織田は最初からアメリカで勝負することを望んでいる。 松井新監督は就任会見で、織田の指名を事前に知らなかったと説明。その後のテレビ出演では、球団を挙げて織田の心が動くようなプランを示していく考えも語った。 もっとも、織田の進路を左右するのは人間関係だけではない。 NPBの新人契約金は最高標準額が1億円、出来高払いが最大5000万円。一方、米球団と契約した場合、織田の契約金が300万~500万ドル(約4億7000万~7億8500万円)規模になるとの見積もりも報じられている。もちろん正式な提示額ではないが、実現すれば大きな差だ。 さらに25日には、横浜高の村田浩明監督が織田のMLB登録について説明。国際アマチュアFAなどの登録申請はすでに受理されており、米国時間の週明けには反映される見通しという。 一方、巨人との面談時期はまだ決まっていない。松井新監督の就任や池田の3位指名が話題を呼ぶ中でも、織田の目は米国に向いたままだ。34年前、長嶋監督が松井を引き当てた巨人。今度は松井新監督がアメリカ志望の18歳を迎え入れられるのか。現状を見る限り、そのハードルは決して低くない。