1月解散⇒サナエ劇場で自民、衆院選圧勝「単独過半数を上回る」と文春 花田紀凱 花田紀凱の週刊誌ウォッチング(1053)
週刊誌の「選挙予測」、早い者勝ちのようなところがある。
今回は『週刊文春』(11・20)が先陣を切って「サナエ劇場で自民圧勝 衆院選当落予測」。
とにかく高市早苗首相の<人気がすさまじい>。内閣支持率は<JNNが十一月に実施した最新の調査では八二・〇%(中略)石破茂前内閣から約四〇ポイントも上昇(政治部デスク)>
で、高市首相が解散に踏み切ったらどうなるか。『文春』と政治広報システム研究所、久保田正志代表の予測。
<自民の圧勝。現有議席から小選挙区で三十一、比例区で十四議席を上積みし、合計二百四十一議席。単独過半数(二百三十三議席)を八議席上回る>
久保田氏の解説。
<「〝サナエ人気〟が驚異的なのは、就任から一カ月近く経(た)っても支持率が上がっている点です」>
若者層の支持率の高さも高市政権の特徴で、JNNの調査では18歳から29歳の支持率が最も高く、88%。男女別では男性が81%、女性が83%とやや女性が高い。
<(自民の政党支持率はいまだ横ばいだが)「若者や女性からの支持に加え、イベント性の高い選挙であることを踏まえれば、サナエ人気が自民の支持を底上げするでしょう」>
ちなみに立憲は43減、参政は大躍進の19議席と予測。
肝心の解散は1月というのだが。
解散の前にしかし、自・維連立の条件となった「衆院議員定数削減」はどうなるか。
『週刊現代』(11・24)はそこに斬り込んで「高市&吉村がひそかに仕込む時限爆弾 『議員定数削減』で解散だ!」。
<藤田文武共同代表は「個人的には比例でバッサリいったらいいと思う」と述べ、区割りの見直しが必要ない比例代表の現176議席から50議席を削減すべきだと主張した>
しかし、と元自民党事務局長で、選挙・政治アドバイザーの久米晃氏が苦言を呈する。
<「少数政党は比例議席が命綱です。それをバッサリ切り捨てては多様な意見が国会に反映されなくなります」>
『ニューズウィ―ク日本版』(11・18)で表紙に「世界最高の投手」とうたわれた山本由伸、もって瞑すべし、か。
(月刊『Hanada』編集長)