フィリップスがシェーバーの交換パーツなどを3Dプリンターで出力してユーザーが自分で修理できるようになる「Philips Fixables」を発表
フィリップス製のシェーバーやドライヤー、電動歯ブラシなどの交換部品を3Dプリンターで出力することで、消費者が手軽にフィリップス製品を修理できるようになる「Philips Fixables」がスタートしました。
3D tisknutelné a volně dostupné náhradní díly | Philips
https://www.philips.cz/c-e/fixablesPhilips will let you fix your trimmer with 3D printable parts and accessories | The Verge
https://www.theverge.com/news/665187/philips-fixables-3d-printing-personal-health-trimmer-oneblade-prura-research-printables Philips Fixablesがどんなものかは以下の動画を見ればわかります。PHILIPS FIXABLES. 3D-PRINTED PARTS FOR FRESH STARTS. - YouTube
バリカンの取り外し可能なパーツを紛失。
電動歯ブラシの底部が欠けてしまうなど、ちょっとしたことでバリカンや電動歯ブラシは使えなくなります。
そうなってしまえばあとはゴミ箱に捨てられるだけです。
一方で、77%もの人がモノを捨てるよりも修理する方を好みます。しかし、修理パーツを取り寄せるのに高価な費用がかかるなど、修理のハードルは非常に高いものです。そのため、「修理ではなく新しいものを購入する」ことを選ぶ人も少なくありません。
そこで、フィリップスは製品の修理可用性を高めるため「Philips Fixables」をスタートしました。
Philips Fixablesは、フィリップスのパーソナルヘルス製品の交換部品を3Dプリンターで手軽に出力できるようにするというもの。オープンアクセスの3Dプリント用交換パーツのデジタルライブラリが公開されています。
バリカンに取り付けるアタッチメント
ドライヤーのフード部分
電動歯ブラシ立てなど、3Dプリント可能な交換パーツはさまざまです。
Philips FixablesはPrusa ResearchおよびLePubとの共同開発によってスタートしたプロジェクトです。3Dプリントできるパーツは、3Dプリント用モデルのデータベースであるPrintables.comのフィリップスアカウント上で配布されています。記事作成時点で配布されているのは、フィリップスのシェーバーである「OneBlade」用コームです。
Philips Fixables | OneBlade 1-3mm comb by Philips | Download free STL model | Printables.com
https://www.printables.com/model/1289421-philips-fixables-oneblade-1-3mm-comb新しいシェーバーそのものを3Dプリンターで作成することはできませんが、交換部品を探したり、配送を依頼したりする代わりに、代替部品を手軽に3Dプリンターで出力できるようになります。 Philips Fixablesで配布される3Dプリント可能な交換パーツは、Prusa Researchと協力してフィリップスの品質・安全性基準を満たしていることを確認しているそうです。ただし、3Dプリントした交換パーツの耐久性および機能性は、ユーザーが3Dプリント材料とフィリップスが推奨するガイドラインを順守することにかかっているそうです。 なお、Philips Fixablesでは今後、シェーバー、電動歯ブラシ、ヘアドライヤーなど向けの交換部品を展開していく予定です。
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