エヌビディア、AIチップ貸出仲介の新市場創設へ クラウド各社と連携
エヌビディア製のGPU(画像処理半導体)はAIモデルの学習で圧倒的なシェアを握る。これに伴い、コアウィーブやネビウス・グループといった、エヌビディア製チップをソフト開発者に貸し出す「ネオクラウド」と呼ばれる新興クラウド事業者が台頭。ただ、これまでAIチップの利用可能状況を探すプロセスは「手作業だった」(エヌビディア幹部)という課題があった。
新プラットフォーム「レプトン」は、クラウドコンピューティング企業が自社のGPU容量を一元的に販売できる機能を提供する。
すでにコアウィーブやネビウスのほか、クルーソー、ファーマス、フォックスコン、GMIクラウド、ラムダ、エヌスケール、ソフトバンクなども参加を表明している。
現時点ではマイクロソフト、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)、アルファベット傘下のグーグルといった大手クラウドプロバイダーは提携リストには含まれていないが、大手各社も選択すれば市場で自社の容量を販売できる設計になっているという。
将来的には、開発者が特定の国のエヌビディアチップを検索し、データ保存要件を満たせるようになる機能も視野に入れる。また、すでに一部のエヌビディアチップを所有している企業が、追加のレンタルチップをよりスムーズに探せるようにもなるという。
調査会社IDCのグループバイスプレジデント、マリオ・モラレス氏は「エヌビディアにとって良い動きだ。同社は開発者がエヌビディアの技術へのアクセスを拡大する方法を確立したいと考えている」と評価する。
エヌビディアは新プラットフォームの具体的なビジネスモデルや、開発者やクラウド企業から手数料を徴収するかどうかについては明らかにしていない。
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Max A. Cherney is a correspondent for Reuters based in San Francisco, where he reports on the semiconductor industry and artificial intelligence. He joined Reuters in 2023 and has previously worked for Barron’s magazine and its sister publication, MarketWatch. Cherney graduated from Trent University with a degree in history.