Ray-Banコラボなしで価格減。Metaグラス「Fury」使ってみた

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JAMES PERO - GIZMODO US[原文]そうこ / GIZMODOライター )
Image: Raymond Wong / Gizmodo US

6月末にいきなり発表されたMetaのスマートグラス新モデル。ここで発表された3モデルが発表され、「Adventurer」と「Fury」が、他社とのコラボなしのMetaモデルです。

Ray-Ban Meta第2世代と基本スペックは同じで、値段が下がっているのがメリットです。

日本ではまだ販売されていませんが、アメリカでは発表と同時に発売。米Gizmodo編集部がさっそく試してみました。

Metaのスマートグラスと言えば、最近はプライバシーのニュースばかりが聞こえてきます。スマートグラスを禁止する場所やシーンも増えてきました。

今年頭に発覚したMetaスマートグラスで撮影した動画がダダ漏れ事件や、顔認証機能の噂報道をめぐる対応など、Metaのノンデリも相当だな…と思う今日この頃。

そんななか投入された新モデル。プライバシーポリシーやそれに関連するハードの作りがとくに変更されることもないままの新モデル。Metaのノンデリかつ強メンタルっぷりは相変わらずです…。

ロゴと引き換えに低価格化

Image: Raymond Wong / Gizmodo US

6月に発表された新モデル3つのうちの1つ、Meta Furyをさっそく使ってみました。グリーンのフレームが特徴的!

最近配布されたソフトウェアアプデで機能はアップデートしているものの、ハードとしては既存のRay-Ban Meta第2世代スマートグラスから大きな変化なし。

ただし、変化というか違いはあります。大きな大~きな違い。それは、Metaスマートグラス初代からついているあるものが消えたこと。そう、今回Ray-Banコラボじゃないんです。

先日MetaのAndrew Bosworth CTO自ら説明していた通り、Ray-Banロゴをなくすことで、スマートグラスの価格低下を実現しました。ロゴ、つまりコラボがなくなることで、スマートグラスとして80ドル(約1万2000円)のカットに成功。

299ドルという価格は、Metaスマートグラス最安値となります。

Image: Raymond Wong / Gizmodo US

もちろん、Ray-Banコラボを失ったことでアイウェアとしての価値やデザイン性低下という側面はあります。

スマートグラスをガジェットと見るか、ファッションウェアと見るかで、意見は変わってきそう。

搭載されているカメラは12MP、3K動画の撮影が可能。スピーカーありのオープン型オーディオ機能、バッテリーもちは8時間。音声アシスタントやアプリ対応も同じ。

Spotify、Googleカレンダー、Apple Health、Gメールなどなど、過去にRay-Ban Metaスマートグラスで使ったのと、使用感は同じです。

ロゴの他に違うのは、やはりデザイン。Ray-Banコラボではないものの、その親会社である大手アイウェアメーカーEssilorLuxotticaとは引き続きパートナー契約続行。デザインはEssilorLuxotticaの力によるところも大きいですね。

今回レビューしたFuryは、Ray-Banモデルよりもフレームは大きめ、色は半透明のグリーン。

もう一方のAdventurerのフレームはFuryより少し小さめです。3つめのGlasses by Kylieは、Ray-Banでhなくカイリー・ジェンナーとのコラボで399ドル。このモデルだけは、搭載音声アシスタントの声色もカイリーっぽくなっており、ファン向けアイテムとなっています。

新モデルでは充電ケースのデザインに注目。スリムになっており、持ち運びしやすい。

Image: Raymond Wong / Gizmodo USImage: Raymond Wong / Gizmodo USImage: Raymond Wong / Gizmodo US

Ray-Ban Metaスマートグラスよりフレームは大きいものの、装着感は同じ。1時間ほどかけていてもなんともありません。今回、鼻パッドの調整ができるのも装着感に大きく貢献。鼻パッドサイズがS/M/Lと3サイズあるうえに、角度も調整可能。

Image: Raymond Wong / Gizmodo US

見た目では、色やフレームサイズでちょっと主張があるものの、主張すべきカメラとカメラ使用時のLEDライトは逆に目立たなくなってしまっているというね。

これ、ガジェット感を抑えてより普通のメガネぽくていいというユーザーもいれば、プライバシー問題に配慮していないと考える人もいるでしょう。

Image: Raymond Wong / Gizmodo US

右ツルの上部にあるアクションボタンは、カスタマイズでタスクの割り当て可能。

デフォルトではMeta AI起動に設定されています。が、撮影のハイパーラプス、スローモーション、自動キャプチャ、音楽アプリ起動、視覚障害者向けの「Be My Eyes」機能(カメラを通して通話相手に周辺を確認してもらる)など、アクションボタンの割り当てにはさまざまな機能が設定できます(カスタマイズはMeta AIアプリから)。

このボタン&タスク割り当てに悪いところはとくにないのですが、個人的にはほとんどのスマートグラスユーザーは音声操作がメインかなとも思います。実際、ぼくは音声操作しがち。

Muse Sparkで使い勝手向上

Image: Raymond Wong / Gizmodo US

Ray-Banコラボではなくなったことが外観上の最大の変化。では、機能面での最大の変化といえば、Muse Sparkの導入です。

Muse Sparkは、Metaの最新AIモデルであり、Meta AIの脳みそとなる部分。今まではこの脳みそがLlama 4だったのですが、これがMuse Sparkへとアップデートした形に。

Furyは箱から出した段階でMuse Sparkが使える状態なだけであって、Fury以外のMetaスマートグラス、Ray-Ban Meta第2世代もMeta Ray-BanディスプレイグラスもすべてでMuse Spark対応にアプデされています(現時点では北米のみ)。

なのでFuryに限らず、Metaスマートグラス全モデルでAIの使い勝手が向上しているのですが、僕はそれをFuryで初めて体験することに。

コンピューターヴィジョン、スマートグラスのカメラをAIの目として使い周囲を視覚的に認識する機能については、過去のレビューでも体験していますが、Muse Sparkになって実用性のレベルが向上しています。

常に使うような機能ではないかもしれませんが、ふと使おうと思ったときに自然かつ実用的に使えることが大事。

例えば、ポスターやお店の看板を見て、「そこに書いてある番号に電話して?」と頼んでみたところ、スムーズかつ正しく動作してくれたので、使い勝手がいいなとハッキリ感じました。

看板を見ながらスマホを取り出して電話番号打ち込むよりもずっと速い、楽、これぞ便利。

続いて、お店の看板を見て「ユーザーレビューどんな感じ?」と聞くと、Googleビューのコメントを引っ張ってきてくれたのもよかったです。

これは、多くの人が日常で使えそうなシーンですよね。

庭に出て、植物クイズ(この花は何? この木は何?)をやってみましたが、これもほぼ正解。トマトが実る前の状態を見て、鉢植えをトマトと当てたのは(花をヒントにさせたのはあるけど)お見事!

植物の状態や、実ったパプリカを見て収穫すべきかどうかも聞いてみましたが、答えはどれも適切でした。この手のガーデンニングの質問が、ハンズフリーでできるのいいですね。また、答える内容もLlama 4よりも客観的かつ正確だと感じました。

Image: Raymond Wong / Gizmodo US

一方、なぜ?と困惑したのが、Muse Sparkはどうやら方向音痴かもしれないこと。マンハッタンで道案内を頼んだものの、目的地を告げると誤認識したり、住所を間違えたりと苦戦していました。

ナビ自体のUIもいまいち。

僕としては、目的地まで歩いて行く場合、ステップごとのターンバイターンナビ表示なんだと思っていたのですが、Muse Sparkが出してくれたのは目的地まで全体のナビ。しかもそれをスマホに送ってきました

つまり、確認するにはMeta AIアプリ開いて、通知からiOSの地図を出すという手順が必要。さすがにこれはない! 面倒すぎる!

今回、このナビの面倒臭さが目についただけで、iOS/Androidの連携、通話やメッセージサポートはどんどん強まってきているのを感じます。

強まっているけど、どうしてもちょいちょい「なんだこれ?」ってのが発生する。これは、誰かがファーストパーティ端末(スマホもスマートグラスも同じメーカーで作る)を開発しないと解決しない問題かもしれないですね。

…つまり、Appleグラス、いつくるんだろうなって。

頭の片隅で常に気になるプライバシー問題

今回、特にMuse Sparkを試してみるため、庭でけっこう長いことカメラをONにしていました。花や植物の名前の正解に「あってる!」とはしゃぎつつ、頭のどこかで「うちの庭の映像、どっかに漏れたりしないよね」というモヤモヤは常にあって…。

公の場でのスマートグラス着用問題も何も変わらず。Furyをかけて外出して、「それスマートグラス?」とか「今録画してる?」とか言われるかなとソワソワしましたが、そんなイベントは発生しませんでした。

Furyには録画中はLEDライトが点灯することになっています。これは他のMetaスマートグラスモデルも同じ。ただ、これがわかりにくいっちゃわかりにくい

知っている人なら探すことはできるでしょうが、知らない人、相手がスマートグラスをかけていることに気づいていない人だと、まあまず気づかないと思います。

スマートグラスを着用する=盗撮している、これは当然イコールではありません。ただ、中には悪用する人がいるのも事実。世界には悪人も善人もいるわけですから、そこの対策は常に必要と感じています。

総評

Image: Raymond Wong / Gizmodo US

Metaスマートグラスでは最安値。Metaのスマートグラスは使いやすいので、価格も合わせてベストと言ってもいいでしょう。

Ray-Ban Meta第2世代が379ドル(日本では7万3700円)。それが、Ray-Banロゴがなくコラボじゃないことで299ドルになる。かつ鼻パッドは調整可能でアクションボタンもつく。スマートグラスを試してみたい人からしたらお得な話です。

ただ、プライバシー問題だけは気になるね、と。プライバシーよりもハンズフリーのAI活用や撮影を重視するなら、FuryはMetaスマートグラスのエントリーモデルとして最適です。

いいところ:安い、緑のフレームけっこう好き、鼻パッド調整でかけ心地向上、Muse SparkでAI機能向上

残念なところ:カメラ・録画中がわかりにくい、プライバシー問題は棚上げ

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