アメリカ人にフランス語を話させるのをやめさせたウイルス 【「新型コロナウイルス学者」の平凡な日常】

【1803年、アメリカの「ルイジアナ購入」】 北アメリカ大陸をめぐる領土争いは、この18世紀半ばの「フレンチ・インディアン戦争」で終わりではなかった。 1776年、独立戦争を経て、アメリカ合衆国がイギリスから独立を果たす。この背景には、「フレンチ・インディアン戦争」で財政難に陥ったイギリスの財政危機の解消があったとも言われている。 すると1803年、独立したての若いアメリカは、当時のフランスの将軍ナポレオンにある商談をもちかけた。当時はフランス領にあった、ミシシッピ川の河口にある港町「ニューオーリンズ」を売ってほしい、と。 この港を押さえることができれば、アメリカは、内陸部でつくられた農産物を、ミシシッピ川をつたってメキシコ湾へと運び、そこから大西洋世界の市場へ送り出すことができるようになるからだ。 ――しかし、ナポレオンからの回答は、アメリカの想像と期待をはるかに超えるものだった。 なんと、ニューオーリンズはおろか、北はカナダ国境から南はメキシコ湾まで、西はロッキー山脈から東はミシシッピ川までの広大なフランスの領土をまとめて売る、というのである。 「ルイジアナ購入」と呼ばれるこの歴史的商談によって、アメリカ合衆国は、214万平方キロメートルという、当時の領土をほぼ倍増させるほどの広大な土地を、たった1500万ドルで購入することに成功したのである。東京ドーム約20個分、1平方キロメートルの土地が7ドル、という超破格の「投げ売り」だった。 これによってアメリカ合衆国は、国土を倍以上に広げることで、大西洋岸の若い国から大陸国家へと変貌を遂げたのだった。 ......と、それにしてもフランスは、なぜこれほどの広大な土地を叩き売りしたのだろうか?

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