「安保の状況根底から変わること危惧」と石破首相、韓国・北朝鮮の動向で
12月5日午前、石破茂首相(写真)は衆院予算委員会集中審議で、国内政治が揺れている韓国、韓国との敵対関係を強める北朝鮮の動向に対する認識を問われ、「安全保障の状況が根底から変わるかもしれない危惧の念を抱いている」と語った。写真は11月、都内で代表撮影(2024年 ロイター)
[東京 5日 ロイター] - 石破茂首相は5日午前の衆院予算委員会集中審議で、国内政治が揺れている韓国、韓国との敵対関係を強める北朝鮮の動向に対する認識を問われ、「安全保障の状況が根底から変わるかもしれない危惧の念を抱いている」と語った。立憲民主党の野田佳彦代表に対する答弁。
野田氏は3日夜に尹錫悦大統領が非常戒厳を宣布し、その後に解除した韓国で政治が動揺していること、今年10月に韓国を統一対象から敵国に変更した北朝鮮の憲法改正などを踏まえ、日韓関係への影響に対する認識を質問した。
石破首相は「今までのいろいろな前提がこの先変わるかもしれない」と指摘。「朝鮮半島で有事が起こることと、台湾海峡その周辺において起こり得ることと、我が国にとって適用される条約が異なってくるはず」とした上で、与野党問わず日本の能力面や法制面からもういちど検討する必要があるとした。
石破首相は安保環境が変わる中で韓国との向き合い方を問われ、「日韓はいま予断を許さない」とする一方、「日韓関係の改善を国益と考え進めてきた尹大統領の努力を損なうようなことがあってはならない」と語った。大統領がトランプ氏に交代する米国に対しては、「日米同盟が米国にとってもいかなるメリットがあるかを示していかないといけない」とした。
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