いざ尋常に勝負!! デザインと取り回しと航続性能はピカイチっぽいぞ 日産新型リーフの見えてきた性能と魅力

/ コラム

 2025年6月17日、BEV黎明期を支えてきた日産「リーフ」の新型が発表となった。初代の登場から約15年、BEVの可能性を切り拓いてきたリーフは、今回のフルモデルチェンジでどんな進化を遂げたのか。「これは!!」という点から「なぜ!??」という点まで、注目すべき進化ポイントを詳しくチェックしていこう。

文:吉川賢一/写真:NISSAN

【画像ギャラリー】ハッチバックからクロスオーバー化で新境地へ!日産新型「リーフ」(18枚)

 アリアと同じCMF-EVプラットフォームをショートホイールベース化(アリア:2775mm→新型リーフ:2690mm)して開発された新型「リーフ」。ボディサイズは、全長4360×全幅1810×全高1550mm(日本仕様)と、先代(4480×1830×1560)よりも全長は短縮されつつも、全幅と全高は拡大。エクステリアデザインは現行型から大きくアップデートされ、「SUV風」のシルエットを持つデザインに大胆に変更されている(編集部内ではシルエットだけ公表された際に「次期ジューク!???」という噂が立った)。

 中身も大きくステップアップしており、リアサスにはマルチリンク式を採用(先代はトーションビーム式)するなど、高級車寄りの仕様となっており、タイヤも高級車にふさわしい19インチ(235/45R19)の大径タイヤを設定。大径タイヤとなると、小回り性能が不安になるが、フロントサイドメンバー間距離が狭いEV専用プラットフォームの恩恵で、最小回転半径は先代(5.2~5.4m)同等となる5.3m。幅の細い18インチタイヤ(215/55R18、欧州仕様は195/60R18も有)の設定もあるので、市街地や駐車場での取り回しにも優れたモデルとなりそうだ。

 このプラットフォームの上級移行は、新型リーフで注目すべきポイントのひとつ。小回りを含めた走行性能、乗り心地、静粛性、電費など、先代では到達できなかった新境地までポテンシャルアップをしたのは間違いないだろう。

日本仕様のボディサイズは、全長4360(-120)×全幅1810(+20)×全高1550(+10)mm、全長が短くなったことで、ボディの見切りや取り回しは改善しているはずだ

最大19インチ(235/45R19)の大径タイヤで5.3mの最小回転半径を達成。これは先代リーフ並(5.2~5.4m)だが、せっかくのEV専用プラットフォームなのだから、「小回りがいい」と感じる5.1m並を期待したいところ

 エクステリアデザインは、2021年に発表されたコンセプトカー「チルアウト」をベースにブラッシュアップされており、完成度の高いスタイリングに仕上がっている。なかでも発表時まで隠されていた「二III(ニッサン)」LEDテールランプは、新型リーフを象徴するキャッチーなアイコンになるだろう。全体として、時代遅れ感のあった先代から、一気に2世代ぶんほど進化した印象だ。

 インテリアも大きく進化した。特に前席はBEVならではのフラットフロアによって、足元の開放感が大きく向上。上級グレードには14.3インチのデュアルディスプレイが備わり、ベースグレードでも12.3インチが採用される。セレナにも採用されているタッチ式シフトセレクターによる、シンプルで直感的な操作性も魅力だ。

 さらに、調光式パノラミックガラスルーフ(装着すると、ヘッドクリアランスが+20mmとなる)やGoogleビルトイン機能、Apple CarPlay/Android Autoのワイヤレス接続、車内Wi-Fi、ワイヤレス充電など、米国ユーザーのニーズを反映した装備も幅広く盛り込まれている。

14.3インチのデュアルディスプレイは圧巻の大きさ。足元も広く開放的。インテリアのカラーリングやイルミネーションも頑張っている!!

次ページは : 先代と航続距離は同等ながら、急速充電性能が大幅に進化!!

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