2026年ドラフト「上位指名36人」を直前予想!投手豊作の市場で上位候補に食い込む野手は?【編集部座談会】(高校野球ドットコム)

左から山里、前嶋、末吉、米沢

いよいよドラフト会議まであと数日となった。『高校野球ドットコム』では編集部の河嶋宗一と塩澤風太が座談会を行い、3位指名上位36人について予想した。ドラフト1位予想は上記12人。

【一覧】期待度ランキングベスト40早見表

菰田 陽生投手(山梨学院)鈴木 泰成投手(東海大菅生-青山学院大)宮原 廉投手(崇徳-近畿大)渡部 海捕手(智弁和歌山-青山学院大)渡辺 和大投手(高松商-慶応義塾大)星野 世那投手(近江-大阪商業大)川尻 啓人投手(高岡商-亜細亜大)榊原 七斗外野手(報徳学園-明治大)角田 楓斗投手(東奥義塾-富士大)藤澤 涼介(佐野日大-横浜国立大-東京ガス)沢山 優介(掛川西-ヤマハ)柿本 晟弥(東洋大-パナソニック)その理由については、以下の記事、2026年ドラフト会議「1位予想12人」【最終版】15日進路表明の織田翔希がカギを握る!MLBを選択すれば浮上するのは…!?を参考にしてほしい。

今回は2位〜3位に入る上位候補24人について語りあった。


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塩澤:他の2位候補だと、前嶋 藍捕手(横浜隼人-亜細亜大)も、本気で捕手を補強したい球団であれば1位指名してくる可能性すら十分にあると思っています。河嶋:やはり秋の東都リーグ戦優勝に大きく貢献した影響が大きいですね。前嶋捕手の実力が一気にスカウト陣から認められたように感じます。塩澤:あくまで僕の勝手なイメージですが、青山学院大の渡部捕手が「打撃型」だとすれば、前嶋捕手は「守備型」という評価になります。河嶋:横浜隼人時代から、優れたリードセンスやグラウンド上での堂々とした立ち居振る舞いは際立っていましたし、高く評価されていたのを覚えています。塩澤:今秋のリーグ戦で川尻啓人投手のノーヒットノーランをリードして達成に導いたことで、守備面における信頼と評価が一段引き上がりましたよね。これまでは「トップの渡部捕手に続いて、前嶋捕手と立命館大の西野 啓也捕手(高知)が同ランクで追う」という見方が一般的でした。しかし今回の秋のリーグ戦を経て、前嶋捕手は一歩抜け出した評価を獲得したと感じます。ドラフト戦線における捕手の立ち位置としては、「渡部、その次に前嶋、そこから西野を含めたほかの捕手陣」という優先順位の構図になってきたと見ています。河嶋:前嶋捕手の成長がドラフト市場を面白くしていますよね。大学日本代表候補の合宿で取材した時、捕手だけではなく、打球速度などいろいろテーマ性を持って練習をしていました。塩澤:2位あたりの順位になると、社会人の投手も候補に入ってくるかなと思っています。河嶋:樋口 新投手(千葉経大付-愛知工業大-王子)を推したいですね。アジア大会で活躍した印象が非常に大きいです。球速表示自体は140キロ台中盤ですが、数字以上に球威と伸びがありました。塩澤:おそらく僕たちが現地で見た試合は、樋口投手にとってあまり調子が良くない日だったんだと思うんです。それでも崩れずにしっかりと試合を作った点は高く評価できますよね。個人的には、岡田 啓吾内野手(前橋育英-明治大)も2位指名は十分に考えられる存在だと思っています。何よりあの足の速さが別格ですから。岡田選手は現在セカンドを守っていますが、センターへのコンバートも含めた指名検討も大いにアリだと思います。プロ入り後にセンターへ定着した周東佑京選手(ソフトバンク)のように、内野も守りつつ外野にも挑戦できる選択肢を持った選手という見方をしています。河嶋:岡田選手は非常に攻撃力の高い野手ですよね。あの圧倒的な走力と優れたバットコントロールを最大限に活かすことができれば、獲得したチームの得点力は一気に向上するはずです。岡田選手の場合、外野の間を抜ければ三塁打を期待できます。塩澤:高校日本代表との壮行試合で岡田選手が三塁打を放った際、三塁まで一気に駆け抜けるベースランニングを見て強烈な衝撃を受けました。もちろん高校生相手だったとはいえ、あの圧巻のパフォーマンスを目の当たりにして、僕の中でもそれまでの「3位〜4位評価」から「2位評価」へと評価を一気に引き上げました。自分は巨人の浦田俊輔選手のような活躍を期待したいです。河嶋:自分は仲井 慎投手(下関国際-駒沢大)を高く評価しています。秋のピッチングを見ていると、チェンジアップやフォークの精度が上がっていて、勝負どころの決め球で打者をしっかり打ち取ることができるようになりました。春から着実にレベルアップしていますよね。完投能力もありますが、リリーフとしての適性も非常に高い。1年目から相当な登板数が期待できる投手です。塩澤:あとは保西 雅則投手(日本航空石川)ですね。二刀流として高い評価ができます。現状どこを守れるかという守備位置の問題はありますが、セ・リーグはDH制も採用しますし、選手としてのポテンシャルは極めて高いものを持っています。

河嶋:指名順位としては2位か3位かのボーダーラインに位置する選手ですが、長距離打者を欲している球団であれば2位評価で指名してくる可能性は大いにありますよね。山口航輝外野手のような大化けも十分に期待できる素材だと思います。


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王子の柴崎(左)と市和歌山の丹羽

塩澤:3位候補だと、年明けから評価が高かった柴崎 聖人外野手(岐阜第一-大阪経済大-王子)も入ってきますね。やや荒削りな部分はありますが、潜在能力は非常に高いものを持っています。河嶋:都市対抗の初戦はまるでボールが見えていない印象でしたが、2回戦ではホームランを放つなど、好不調の波が大きい点が少し気になります。調子が良い時の柴崎選手を引き出せる球団があれば、指名は十分に考えられますね。大成した時のリターンが大きい社会人野手としては、1位候補に挙がる藤澤 涼介外野手(東京ガス)に次ぐ存在だと思います。塩澤:直近だと、亜細亜大の秋のリーグ優勝に貢献した山里 宝内野手(神戸国際大付)の評価がじわじわと上がっていますね。河嶋:山里選手は高校時代から異彩を放っていた選手でした。ただ、直近の試合を見ていると、守備面に関してはプロで名手と呼ばれるクラスの選手たちと比べるとまだまだという印象です。そこを自身の長打力と「野球IQ」の高さでカバーしているイメージですね。2位指名の可能性もありますが、個人的には守備の基本評価を少し割り引いて「3位評価」かなと見ています。塩澤:僕も同じく3位評価と見ています。プレースタイル自体は違いますが、期待したい活躍としては巨人・泉口 友汰内野手(2023年ドラフト4位)のようなイメージです。内野を堅実にこなしつつ、時には一発を重ねてシーズン5本以上のホームランを打ってくれれば面白いかなと。打撃が魅力のタイプだと、春山 陽登外野手(敦賀気比-大阪商業大)はどうですか?河嶋:彼についても3位評価ですね。広角にホームランが打てる魅力はありますが、やはり守備面がネックになってくると感じます。純粋に打撃の才能を高く評価している球団があれば、上位で指名してくるかもしれません。塩澤:西武の渡部 聖弥選手あたりと比べると対応力で一歩譲る感があり、プロで出てくるには少し時間がかかると見ています。河嶋:高校生だと、新城 楓雅投手(奈良大付)、池田 聖摩内野手(横浜)、内藤 蒼捕手(浦和学院)の3名もこの枠に入ってきますね。新城選手は抜群の潜在能力、池田選手は二遊間を守れる高い守備力と視野の広さ、内藤選手は強肩と捕手として高い打撃力を兼ね備えています。塩澤:内藤選手に関しては、1位や2位で本命視していた大学生捕手を指名できなかった球団が、将来性を見込んで内藤選手にターゲットを切り替えるという指名戦略も十分に予想できますね。河嶋:黒田 義信外野手(九州国際大付-東日本国際大)は打撃センスが極めて高い。1年目から一軍でバリバリ結果を残すというよりは、まずは二軍でトッププロスペクト級の成績を残して、2年目以降に一気にブレイクするタイプだと感じます。塩澤:ドラフトにおける立ち位置としては、昨年、巨人から指名を受けた皆川 岳飛外野手に近い印象を持っています。今年の候補で言えば王子の柴崎選手にもタイプが似ていますが、「一発の爆発力」なら柴崎選手、「アベレージの安定感」なら黒田選手という比較になるでしょうか。黒田選手はプロの球に対してもあまり苦労せず、しっかり対応してきそうです。河嶋:150キロ台を連発する速球派右腕・長屋 竣大投手(浜松開誠館-立命館大-ENEOS)も、都市対抗での活躍がスカウト陣から高く評価されそうですね。塩澤:僕も「3位あたりで指名されて消えるのでは」という評価を耳にしています。そして春先からしっかりとアピールを続けてきた立命館大の西野捕手も、同じような順位帯になってくるかなと思います。河嶋:末吉 良丞投手(沖縄尚学)は故障を経験して苦しい時期を過ごしましたが、それでもピッチングの内容自体は素晴らしいですし、あの破壊力抜群のストレートは非常に魅力的です。末吉投手の故障歴を懸念する声もありますが、こうしてドラフト候補たちの力量や将来性を冷静に比較していくと、やはりこの順位(3位前後)に入ってくる投手だと評価しています。投球の引き出しも広いですからね。塩澤:トミー・ジョン手術明けの佐藤 龍月投手(健大高崎)が3位で指名されましたが、秘めた能力を考えれば末吉投手も3位前後で指名されて全くおかしくない素材です。河嶋:丹羽 涼介投手(市和歌山)が智弁和歌山戦で見せた投球は、まさに同世代でトップクラスのものでした。そして牟禮 翔外野手(九州国際大付)は、今年の高校生右打ちスラッガーの中でも屈指の存在です。ベースランニングも速いですし、プロでも高い打撃成績を残してくれる期待感があります。

塩澤:打者としての実力評価だけで見れば、牟禮選手は上位候補に食い込んでくる器だと思っています。

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