ベッセント米財務長官、米国がデフォルトに陥ることはないと言明
- 「Xデー」の日付は明らかにせず、民間予測は 8 月下旬-10月中旬
- ダイモン氏の警告に反論、「財政赤字は徐々に削減していく」
ベッセント米財務長官は、連邦債務上限の引き上げ期限が迫る中、米国が「デフォルト(債務不履行)に陥ることは決してない」と述べた。
ベッセント氏は1日放送予定のCBSのインタビューで、「それは決して起こらない」と断言。「警戒の段階にあり、決して壁にぶつかることはない」と語った。
議会共和党の指導部は、トランプ大統領が推進する大型の税制・歳出法案に債務上限を引き上げる条項も盛り込んだ。そのため、デフォルト回避の行方は、法案をめぐる複雑な交渉の行方に委ねられている。上院は今週、この法案を審議する。
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ベッセント氏は、連邦債務が法定上限を上回らないようにするための特別措置を使い果たし、支払い義務を履行できなくなる「Xデー」について、具体的な日付は明らかにしなかった。
「Xデーは法案を前進させるための材料として使用するため、公表はしていない」と説明した。先月には、債務上限の引き上げ、もしくは適用の一時停止がなされなければ、米国は 8 月までに借り入れ能力が尽きる可能性が高いと議会に伝えていた。
ウォール街のアナリストや民間の予測機関はXデーを 8 月下旬から10月中旬とみている。
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が、債券市場の混乱は「いずれ起こる」と警告したことにも反論した。
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「私はジェイミーのことを長い間知っているが、そのキャリアを通じてそのような予測をしてきた」と述べ、「幸い、その予測はいずれも現実にはなっていない」と続けた。
さらに「財政赤字は徐々に削減していくつもりだ」と語り、「これは長期的な取り組みであり、今後 4 年間で赤字削減を目指す」と話した。
原題:Bessent Says US Will Never Default as Congress Faces Deadline(抜粋)