日産が「新型エルグランド」世界初公開へ 約15年ぶりフルモデルチェンジ! ラグジュアリーミニバン、どう変わるのか? 10月29日正式発表で、26年度に発売へ
日産は2025年10月9日に「JAPAN MOBILITY SHOW 2025(ジャパンモビリティショー2025」の出展概要を発表しました。そのなかで10月29日に新型「エルグランド」を世界初公開することも明かしています。
新型エルグランドどうなる?
日産の大型ミニバンである新型「エルグランド」は、「ジャパンモビリティショー2025」に世界初公開され、2026年度の発売予定とアナウンスされています。
約15年ぶりのフルモデルチェンジへの期待は高まるばかりです。
前後ビューのシルエットが浮かび上がる写真が公開されている新型エルグランドは、前後ライトとともに精緻で繊細なデザイン(LEDシグネチャーランプ)が目を惹きます。
グリル上辺に横基調のLEDシグネチャーランプが浮かび上がり、グリルも細かなデザイン表現がうかがえます。
リヤバンパーは、大型のルーフスポイラーやサイドまで分割して配置された横一文字のリヤコンビランプが目を惹きます。
パワートレーンは、第3世代の「e-POWER」で、新開発の発電専用1.5Lエンジンと、モーターやインバーターなど5つの部品をモジュール化して軽量化が図られた「5-in-1」などを搭載するとアナウンス済みです。
最終的には熱効率50%を目指すという「STARC燃焼コンセプト」が採用され、新型ではどの程度のカタログ燃費を実現できるのかに注目。
「e-POWER」の100%モーター駆動ならではのスムーズな走りは、弟分のセレナでも実証済みですが、静粛性や乗り心地などの走りのクオリティアップも期待されます。
パワートレーンに関しては、ライバルのトヨタ「アルファード」、「ヴェルファイア」がプラグインハイブリッド(PHEV)まで用意している点を考えると、新型エルグランドにもPHEVが欲しいところ。
三菱が「アウトランダー」で採用しているPHEVシステムを活かすことができれば、電動化のイメージもより高まりそうです。
PHEVは電動化に加えて、給電機能もアピールポイントになり、ファーストカーとしての役割を担う大型ミニバンでも最適な機能といえます。
ボディサイズ、とくに全高がどうなるか気になるポイントです。低全高にこだわり、居住性と走りの両立を図った従来型の設計思想はチャレンジングでしたが、大型ミニバンに求められる押し出し感や外観から想像させる室内の広さ感では、アルヴェルに大きく差を付けられ、そのまま販売台数に表れてしまいました。
仮定の話になりますが、売れ筋モデルであればモデルチェンジのサイクルも短くなり、販売面でも好循環になっていたかもしれません。
居住性に関しては、日産の開発陣も重々承知であるはずで、アルヴェルを凌駕するような3列目までの居住空間を確保するとなると、低全高から高めの全高に移行すると考えるのが自然かもしれません。
シートや装備もライバルを超える快適性や操作性を提供できるのか、従来のミニバンを覆すような快適なラウンジを実現できれば、ショーファードリブンとしてのニーズもつかめるはず。
もちろん、大型化に伴う取り回しへの影響を抑える工夫も必要で、最新版の「インテリジェント・アラウンドビューモニター」の採用も期待されます。
一方で、全高が高くなると重量が増して燃費に影響を与えるだけでなく、空力性能や操縦安定性などの面でも影響が出ます。デメリットを抑えつつ、動的質感やハンドリングなどをどれだけ磨きあげられるかもポイントになりそう。
そのほか、開発中と噂されている最新の先進安全装備「プロパイロット3.0」の搭載まで踏み込めるのかも(マイナーチェンジなどの途中での採用も含めて)注目点になります。
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なお日産は2025年10月9日に「ジャパンモビリティショー2025」の出展概要を公開。そこで新型エルグランドについては次のように説明しています。
「新型エルグランド(参考出品) 26年度の発売を予定している新型『エルグランド』を世界初公開します。第3世代e-POWERをはじめとした先進技術を搭載し、エルグランドのDNAである『運転の愉しさ』を電動化によってさらにレベルアップさせます。”威風堂々”とした存在感を感じさせるエクステリアデザインに加えて、長距離でも快適で上質な移動空間をもたらすプレミアムツーリングモビリティです」