トランプ政権、MTAへの補助金停止を警告-NY地下鉄での犯罪巡り

Sri Taylor

  • 運輸長官、犯罪減少に向けた計画などについて回答をMTAに要求
  • 犯罪件数は2020年との比較で40%減少-MTA政策・渉外責任者

米トランプ政権は、ニューヨーク州都市交通局(MTA)が交通犯罪に関する情報提供の要求に応じない場合、連邦政府の補助金を停止すると警告した。MTAは、ニューヨーク市の地下鉄を運営している。

  ダフィー運輸長官は、MTAのジャノ・リーバー最高経営責任者(CEO)に宛てた18日付の書簡で、MTAの交通システムにおける犯罪や乗客の安全に関わる事件を減らす計画をどう立てているかについて回答を要求。また無賃乗車や犯罪行為、状況改善への取り組み、資金の優先順位についての情報提供も求めた。回答期限は3月31日となっている。

  ダフィー長官は19日、FOXニュースのインタビューで、「米国の人々は地下鉄について、安全に移動できる手段だと期待している」とし、MTAが改善に向けてやり方を変えないようであれば、「われわれは資金を引き揚げる」と述べた。

  MTAの政策・渉外担当責任者、ジョン・J・マッカーシー氏は、犯罪や無賃乗車を減らす取り組みについて、ダフィー長官と「喜んで」話をすると述べた。

  マッカーシー氏は声明で、「明るいニュースは、数字が正しい方向に向かっているということだ」と指摘。犯罪件数は2020年との比較で40%減少していると記した。

  ニューヨーク州のホークル知事は、交通犯罪の減少を優先課題としている。昨年12月には、州兵250人を地下鉄に追加配備すると発表。配備された州兵は合計1000人となった。ニューヨーク市警(NYPD)も警官の配備を増やしている。

  ホークル知事の報道官にはコメントを求めて連絡を取ったが、これまで返答は得られていない。

原題:Trump Administration Threatens MTA Funding Over NYC Subway Crime(抜粋)

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