なんとなく不調に「臓活ヨガ」で対策する 五臓(腎・肝・心・脾・肺)エクササイズを紹介!【ヨガインストラクター監修】

 呼吸や姿勢、瞑想によって心身の緊張をほぐすエクササイズ、ヨガ。これに東洋医学の考え方を盛り込んで考案されたのが「臓活ヨガ」だ。「臓活ヨガは一般的なヨガと違い、症状を根本から改善するために明確な目的をもって行うのが特徴です」とは、考案者のヨガインストラクター・植竹京子さんだ。まずは自分の不調が五臓のどれに影響しているのかチェックしてみて!

※「臓活ヨガ」は臓活ヨガ協会の商標登録。

植竹京子(キコ)さん/臓活ヨガ協会代表

ヨガセラピスト、健美薬膳師、九星気学風水鑑定士。国内大手航空会社の国際線客室乗務員だった経験を生かし、企業研修コンサルタントとしても活躍。主な著書に『体が硬い人のための1日5分ゆるめるヨガレッスン』(学研プラス)。

「東洋医学では、不調の8割はメンタルが原因と考えられています。内臓(腎・肝・心・脾・肺の五臓)はそれぞれ特定の感情と深く結びついていて、心に不調をきたすと各臓器に影響を及ばすとされています」

 とは、臓活ヨガ協会代表の植竹京子さんだ(「」内以下同)。たとえば、悩みすぎると「脾(ひ)」の働きが乱れ、胃腸の不調につながる、というわけだ。

「そもそも“臓活”とは、五臓の働きを整えるための食事や呼吸法など、さまざまな習慣のことなのですが、ヨガで臓活を目指すのが臓活ヨガなんです。五臓のうちの悪い部分を意識しながらヨガのポーズをとることで、未病を防ぎ、健康寿命を延ばすことを目的としています」

 気になる症状のポーズだけでもいいが、腎(じん)→肝(かん)→心(しん)→脾(ひ)→肺(はい)のポーズの順に行うとバランスがとれる。

 加齢だからと片づけられがちな、疲労感などの“なんとなく不調”にも効果的。ぜひ試してみてほしい。

<こんな症状に>

 強い恐怖や驚きは「腎」を消耗し、慢性化すると疲れやすくなり、老化も早める。さらにホルモンバランスが乱れやすくなったり、足腰に冷えやむくみが出たりする。

●更年期の諸症状

●足腰の冷え

●尿漏れ

●膀胱炎

●骨粗しょう症

●目の下のクマやシミ、しわ

<こんな症状に>

「肝」は怒りを司る臓器。怒りや緊張状態が長く続くと、ストレスが肝にたまり、イライラや躁鬱をはじめ、肩こりや視力の低下につながる。

●首や肩のこり

●眼精疲労

●自律神経の乱れ

●気分のアップダウンが激しい

●めまい、頭痛

●各部の神経痛

●こむら返り

<こんな症状に>

 過度な興奮や喜びの感情は「心」を消耗し、不眠や動悸、不安定な精神状態を生む。せっかちな人や気を使いすぎる人、考え事などで頭を使いすぎている人は要注意。

●睡眠の質が悪い

●高血圧

●物忘れしやすい

●指先、足先の冷え

●頭から汗が出る

<こんな症状に>

 悩みがちな人や深く考えすぎる人は「脾」の働きを乱し、消化不良や食欲不振といった胃腸の不調を招く。特に加齢で内臓をはじめ、胸や尻、頬などが下がると、脱腸や子宮脱になりやすいので注意。

●甘味がほしくなる

●漠然とした不安

●長時間の座位

●内臓下垂

●お腹の冷え、むくみ

<こんな症状に>

 深い悲しみは「肺」に影響を与え、呼吸が浅くなったり、免疫力が下がったりする。風邪などの感染症にかかりやすくなる傾向があるので要注意。

●花粉症

●アトピー

●急に白髪が増える

●肌や髪が乾燥する(乾燥肌)

●せき、鼻水・鼻づまり

●便秘気味

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