ダイハツがモータースポーツに力を入れる理由は? ミライースで全日本ラリーに出場中の国沢光宏氏が答える!!

 停止していた新型車開発も徐々に再開しているダイハツ。さらに2023年あたりから、モータースポーツでもその名を聞くようになった。ミライースで全日本ラリーに参戦する国沢光宏氏にダイハツモータースポーツの今を聞いてみた。※本稿は2025年3月のものです文:国沢光宏/写真:ダイハツ、SPK、ベストカー編集部

初出:『ベストカー』2025年4月26日号

【画像ギャラリー】モータースポーツで元気を取り戻せ!! ダイハツのモータースポーツの今とこれから(8枚)

国沢光宏氏が所有する、ターボと5速MTを組み合わせたダイハツ ミライース。国沢氏が全日本ラリーに出場したクルマとは別で、ダイハツとSPKが制作している

 ここにきてダイハツがモータースポーツに戻ってきた雰囲気になっている。実際、2023年から連続してコペンでWRCジャパンに出場。2024年からミライースでのラリー参戦を始めた。

 そして歴史のある「ダイチャレ」(ダイハツチャレンジカップ)も再開している。2025年の東京オートサロンはWRC仕様のコペンと「参考出展」というカタチで『ミライース GR SPORT コンセプト』を出展。

 本当のところはどうなのか? ミライースで全日本ラリーに出場するなど“渦中にいるように見える私”が説明したい。

 まずダイハツはモータースポーツに戻ってきたのかと聞かれたら「そんな感じですね~」という、やや曖昧な回答になる。ダイハツ(本社と開発部門)が本格的にモータースポーツ活動を始めたという動きは現時点で見えないからだ。じゃどこでラリーに出場しているのか?

 これは簡単。『DGR』(DAIHATSU GAZOO Racing)という部署でモータースポーツ活動をしている。

 DGRチームの責任者を見ると「SPK」というダイハツのディーラーで扱っている『Dスポーツ』のパーツを作っている企業の方だ。ダイハツとSPKの間には資本関係ない。トヨタとトムスのような関係だと思っていいだろう。このあたりの事情は「美談」と言ってもいい。

 そもそもダイハツはストーリアやブーンに『X4』というラリー用のホモロゲモデルを連発するなど、モータースポーツ大好きのメーカーだった。

 しかし2008年のリーマンショックによりモータースポーツからの完全撤退を発表する。有志は「完全に火を消したら再開は難しい」と考えた。そこでSKPと組んで社外でダイハツのモータースポーツ活動の火を残した。

 その後、時代は変わった。親会社のトヨタが世界で大暴れ! モータースポーツって会社を元気にしてくれる。という状況をダイハツも見ており、2023年からのWRC参戦を“少し”後押しをした。

 さらに2024年からはラリー好きの自動車評論家が、まぁまぁ影響力のあるメディアでお祭りを始める。ダイハツ本体も「不祥事を起こし対策もしっかり行った。そろそろ前向きになってもいい?」。

 いわゆる「イマココ」である。ダイハツがモータースポーツに戻ってくれたら自動車好きとしては嬉しいニュースだ。

 なんたって新車販売の4割が軽自動車。しかもリーズナブル。ミライースなんてバンパー壊しても、中古部品なら1000円出せば手に入る。タイヤだってブレーキだってお手頃。モータースポーツ好きの自動車評論家としちゃ大応援したい。

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