aiko、LLR10ツアー最終公演でZepp福岡を熱狂の渦に「1分1秒を大切に、愛することを誓います」(ライブレポート / 写真5枚)
aikoが4月10日に福岡・Zepp Fukuokaでライブハウスツアー「Love Like Rock vol.10」の最終公演を開催した。
「大変お待たせしました!」
「Love Like Rock vol.10」は、aikoが昨年10月にスタートさせたライブハウスツアー。当初は3月29日に大阪・Zepp Osaka Baysideでファイナルを迎える予定だったが、aikoの体調不良により昨年12月5日に予定されていたZepp Fukuoka公演が延期となり、ツアーの締めくくりとして同会場で振替公演が行われることとなった。ライブ当日、この日を待ちわびたファンたちで会場は超満員に。定刻を迎え暗転すると、鼻歌と街中の雑踏音が会場に響き渡り、即座に場内にざわめきが広がる。aikoは1曲目にテレビアニメ「アポカリプスホテル」のエンディング主題歌で、4月9日に配信リリースされたばかりの最新曲「カプセル」をライブ初披露。「大変お待たせしました! aikoです。今日はよろしくお願いします!」と勢いよく挨拶して披露された「アンコール」からブラスメンバーが合流し、小気味いいサウンドで一気に会場を明るくし、観客の体を揺さぶった。
MCではaikoが「遅くなってしまい本当にごめんなさい。今日は来てくれてありがとうございます。風邪をひいて振替になってしまい、ようやく福岡でできて、皆さん来てくれてありがとうございます」とファンに謝罪しつつ、「後悔しないように1分1秒を大切に、愛することを誓います。今日来てくれた皆さんがこれから始まる時間を楽しく過ごせますように。一生懸命がんばりますので最後までよろしくお願いします」と本公演に懸ける思いを口にした。彼女はミディアムナンバー「鮮やかな街」でパフォーマンスを再開。ステージ後方のモニターやオレンジ色の照明、楽曲の世界観が交差して場内はノスタルジックなムードに包まれる。その後は「願い事日記」「シネマ」といった情緒豊かな楽曲たちがじっくりと届けられた。
aikoの原動力
ライブ中にはaikoがファンとのコミュニケーションを楽しむ場面も。客席から「『カプセル』リリースおめでとう! 『カプセル』の由来が知りたいです」と、最新曲についての質問が飛ぶとaikoは、「(初めてライブで披露して)めっちゃ緊張しました。『カプセル』という曲は、人と人って全部重なり合うことができないから、同じ気持ちにはなれないけど、自分の気持ちとしてこういう感情があったことを閉じ込めたくて『カプセル』というタイトルにしたんだと思います。そんなイメージでした」と曲名の由来と作品に込めた思いを明かした。aikoはライブ中盤、「blue」「問題集」「サイダー」「食べた愛」など、しっとりとした楽曲からさわやかな楽曲まで、タイプの異なるナンバーを次々と披露。長年aikoのライブを支えるキーボードの佐藤達哉との絡みでは、再び「食べた愛」を即興で披露するイレギュラーな場面も場面も見られた。
ミラーボールが幻想的な光を放つ中、ダンサブルなナンバー「星の降る日に」のパフォーマンスを経てライブは終盤へ。aikoは「まさか夢」「プラマイ」「skirt」とアップテンポな楽曲を並べて観客のボルテージを引き上げると、続くロックチューン「恋愛ジャンキー」では「男子! 女子! そうでない人!」という恒例のコール&レスポンスで一体感のあるステージングを展開。本編の最後では「みんなで今日こうやって過ごせることができてよかったです。明日歌えなくなったり、ダメになるかもしれないと思う、ネガティブな瞬間がたくさんあるんですが、ライブをやってると今はがんばれるっていつも思います。(このツアーが)なくなったらどうなるんやろうなって今から不安で震えます。それくらい今回のツアーは大切でした」と告げると、「君の隣」を届けてステージをあとにした。
ファンと作り上げた熱狂の3時間半
鳴り止まないアンコールに応えて姿を見せたaikoは、ファンとの関係を歌うように「相思相愛」をパフォーマンス。改めてファンへの感謝の思いを口にすると、続けて「なんて一日」「好きにさせて」を披露した。そして佐藤が「これで終わりです。去年の10月からありがとうございました……んなわけねーだろ!(笑)」と客席を煽ると、aikoが「ではもう少し歌わせていただいてもいいですか? ありがとうございます!」とダブルアンコールへと突入。ファンとの温かなやりとりを経て、「メロンソーダ」「愛の病」「ジェット」「ドライブモード」「be master of life」「beat」の6曲が届けられるもなお歓声と拍手は鳴り止まず、その熱量にあてられたaikoは「いいんですか?」とトリプルアンコールへの期待を口にする。「人生1回なので、今の自分の瞬間はこの1回しかなくて、こんなに歌える自分でいられるのも一生ではないと思うので、やれるところまでやりたいなと思います」と語ると、「男子! 女子! そうでない人!」の掛け合いで再び場内の熱気を引き上げると、「夢見る隙間」「milk」「ボーイフレンド」を熱唱し、大盛況の中で3時間半におよんだZepp Fukuoka公演の幕を下ろした。
またaikoは12月6日と7日に東京・国立代々木競技場第一体育館、31日に大阪・大阪城ホールでワンマンライブ「Love Like Pop vol.24.9」を開催する。オフィシャルファンクラブ・Baby Peenatsでは、会員を対象に5月6日23:59までチケットの先行予約を受付中。モバイルサイト・Team aikoでの予約受付は、明日15日12:00にスタートする。
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セットリスト
「aiko Live Tour『Love Like Rock vol.10』」2025年4月10日 Zepp Fukuoka
01. カプセル02. アンコール03. ライン04. 傷跡05. あたしのせい06. 鮮やかな街07. 願い事日記08. シネマ09. blue10. 問題集11. サイダー12. 食べた愛13. 星の降る日に14. まさか夢15. プラマイ16. skirt17. 恋愛ジャンキー18. 君の隣<アンコール>19. 相思相愛20. なんて一日21. 好きにさせて<ダブルアンコール>22. メロンソーダ23. 愛の病24. ジェット25. ドライブモード26. be master of life27. beat<トリプルアンコール>28. 夢見る隙間29. milk
30. ボーイフレンド