高校受験で大学付属校に合格!「大学受験しなくて済む」と安堵も、2年後に彼女が気づいたまさかの“落とし穴”(東洋経済オンライン)

著者フォローをすると、連載の新しい記事が公開されたときにお知らせメールが届きます。 ■大学の付属高校に行くメリット・デメリットは?  【質問】 こんにちは。今自分は中学3年生で、高校入試の第1志望で大学の付属高校に入ることを検討しています。そこに入ると、過半数の生徒がその大学に進学するとのことで、大学受験の競争をしなくていいというメリットがあります。 とはいえ、第2志望で、付属ではない高校も受験することになるので、両方受かったらどちらに行こうか少し悩んでいます。大学の付属高校に行くことには、何かデメリットはあるのでしょうか? [中学3年生 男子]

■西岡氏の回答  いいですよね、付属の学校。「大学受験をしなくていい」「高校生活をのびのび過ごせる」というイメージを持つ人も多いと思いますし、実際それは大きなメリットです。  質問にお答えすると、デメリットとして知っておいてほしいことが1つあります。それは「学部のミスマッチ」です。  大学付属校を選ぶ際に、よく起こりがちなのが「行きたい学部がなかった」というミスマッチです。これは、実際に進学段階になってから初めて気づくケースが少なくありません。ちょっと僕の友達の事例を出しながらお話しさせてください。

 僕の友人に、大学付属の高校に進学した人がいます。高校受験の第1志望が大学付属の高校で、合格が決定した時点で第2志望の高校はもう受験しませんでした。  入学当初は、「これで大学受験をしなくて済む」「高校生活を安心して過ごせる」と、かなり前向きに考えていたそうです。なんの疑いもなく、高校を卒業したらそのまま付属大学に進むものだと思っていました。周囲もほとんどが内部進学を前提にしていて、特別な疑問を持つこともなかったそうです。


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 ところが高校2年生の途中で、進路について真剣に考え始めたときに問題が出てきました。彼女はバレエが好きで、「踊る」だけでなく、文化としてのバレエを研究したい、日本とフランスの文化を比較したい、という学問的な関心を持つようになったのです。  しかし、付属の大学には、そうした比較文化や文化研究を専門的に学べる学部がないことに気づきました。直球の学部だけでなく、それに近い学部もないということがわかりました。そこで初めて、「この大学では自分のやりたいことができないかもしれない」と気づいたそうです。

■大学付属の高校に進学した彼女の“後悔”  では、そこから一般受験や総合型選抜で別の大学を目指せばいいのかというと、これが簡単ではありません。  付属校の場合、先生方も「内部進学」を前提とした指導が中心になります。一般受験や総合型選抜のノウハウがあまりなく、相談しても十分なサポートが受けられないこともあります。  さらに、周囲の友人たちもほとんどが受験をしないため、受験勉強をする空気が学校全体にない。これは精神的にもかなりきつい状況です。実際、彼女も「環境的にかなり大変だった」と話していました。

 クラスのほとんどの生徒が受験をしないため、放課後に勉強する雰囲気がなく、受験の情報交換ができず、周囲と温度差を感じやすいといった状況に置かれたそうです。  周りがみんな受験をしない環境というのはなかなか厳しく、自分でネットや塾を頼りにして情報を取りに行かなければならず、それがとても難しかったそうです。  ただし、誤解してほしくないのは、「付属校に入ったら、そこから外には出られない」というわけではない、という点です。

 彼女はそこから相当な努力を重ね、総合型選抜入試で最終的には別の大学で比較文化の研究を行う道を選びました。現在はフランスに留学し、自分が本当にやりたかった分野を学んでいます。  つまり、付属校に入ったからといって進路が固定されるわけではありません。ただし、一般的な進学校に比べると「外に出るためのハードルはやや高くなる」というのは事実です。 ■大事なのは「覚悟して選ぶ」こと  大学付属校の最大のメリットは、受験競争から比較的早く解放され、余裕を持って高校生活を送れる点にあります。部活や課外活動、探究、趣味に時間を使えるのは、大きな価値があります。


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 一方で、「大学で何を学びたいか」が後から大きく変わった場合、進路変更が難しくなる可能性もあります。  そのため、付属校を選ぶ際には、  その大学にどんな学部・学問分野があるのか  将来、興味が変わった場合に外部受験をする覚悟はあるか  この2点をある程度考えた上で進学することが大切です。  「付属校は楽だから」「なんとなく安心だから」ではなく、メリットとデメリットの両方を理解した上で選ぶ。それが、後悔しない進路選択につながると思います。

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西岡 壱誠 :ドラゴン桜2編集担当

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