カナダ中銀、金利据え置き-トランプ関税の行方見極め「慎重」姿勢

Erik Hertzberg

The Bank of Canada in Ottawa, Ontario. Photographer: Kamara Morozuk/Bloomberg

カナダ銀行(中央銀行)は利下げサイクルを一時停止し、トランプ米大統領の通商政策の展開を見極めつつ「慎重な」姿勢を強調した。

  マックレム総裁率いるカナダ中銀は16日、政策金利を2.75%で据え置いた。8会合ぶりの金利据え置きは市場の予想通りだった。ブルームバーグの調査では半数を若干上回るエコノミストが据え置きを予想していた。

  「米国の関税と輸入が今後どのような道筋をたどるのか、情報が増えるのを待つ間、政策金利を据え置くことを決定した」とマックレム総裁は準備されていた声明で説明。

  「どの関税が発効するのか、税率は引き下げられるのか、あるいはエスカレートするのか、さらにはこれらの関税がどの程度長期に及ぶのか、まだ分かっていない」と続けた。

  政策金利の据え置きは、米通商政策を巡る経済の不確実性を受け入れる中銀の姿勢を示唆した。トランプ政権が相次いで繰り出す関税政策はめまぐるしく変化し、理解を深めるのに時間がかかるが、金融政策を調整しては直ちに変更するリスクの方が重大だと認識されている。

原題:Bank of Canada Holds at 2.75%, Awaiting More Clarity on Tariffs(抜粋)

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