脱中東で日本より先に支援策 後に石油産業打撃 韓国に学ぶ教訓
毎日新聞 2026/8/26 05:00(最終更新 8/26 05:00) 有料記事 1784文字
原油を精製することで生産されるナフサなどのサンプル
中東情勢の緊迫化に伴い、政府は原油調達先の多角化を加速させている。
米国産などの輸入を増やし、約9割に達していた中東依存を見直そうと躍起だ。
現在、政府が検討している輸送費などの支援策に似た制度をいち早く導入したのが、お隣・韓国だ。
ただ、専門家は「その効果は限定的だった」と警告している。
一体、どういうことなのか。
ホルムズ海峡の航行制限を受け対策検討
8月上旬、原油調達先の多角化に向け、日本の経済産業省が石油元売り業者などを支援する交付金制度の概要を明らかにした。
中東の原油輸出の要衝、ホルムズ海峡は、事実上の航行制限が続いている。
ホルムズ海峡を通らずに中東産を運んだり、中東以外からの輸入を増やしたりすれば、その分、日本への輸送日数は延びる。輸送費や損害保険代などのコストがかさむことになる。
この余計にかかるコストを支援することが、交付金制度の目的だ。
経産省が参考にしたのは、既に導入されている韓国の制度だ。
韓国では石油危機後に導入
韓国は1970年代初め、今の日本と同じように原油の約9割を中東に頼っていた。
だが、2度の石油危機を受け、82年に中東産以外から調達する原油の輸送費の一部を支援する制度を導入した経緯がある。
韓国の中東依存度は現在、7割前後まで下がっている。
一見すると、日本が目指すべきモデルケースのようだ。ただ、韓国のエネルギー事情に詳しい大場紀章(のりあき)・ポスト石油戦略研究所代表は「日本の交付金制度が機能するか今後、注意深く見ていく必要がある」と指摘する。
実は、韓国も過去に中東産原油を巡って「ショック」を受けている。
イラン産に頼った結果…
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