記者が見た「トランプ・ダボス演説」。不気味な静寂のなか、世界のエリートたちの反応は予想以上に冷ややかだった【ダボス会議2026】(海外)(BUSINESS INSIDER JAPAN)

ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は1月21日、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラム年次総会、通称「ダボス会議」で演説を行った。トランプ大統領が語る自身の「最大の功績」に耳を傾けていた各国のCEOやリーダーたちに混じって、Business Insiderのベン・バーグマン記者が会場で取材した。聴衆の反応は当初、不気味なほど静まり返っていた──トランプ氏がグリーンランドについて語り始めるまでは。 ドナルド・トランプ大統領のダボス会議での演説が始まるまで、会場周辺は騒然とした空気に包まれていた。だが、満員の聴衆で埋め尽くされたホール内は、1時間以上に及ぶ演説の大半の時間、不気味なほど静まり返っていた。 【全画像をみる】記者が見た「トランプ・ダボス演説」。不気味な静寂のなか、世界のエリートたちの反応は予想以上に冷ややかだった【ダボス会議2026】 私はダボスのホールに詰めかけたおよそ1000人の聴衆の中に座っていた。通路に立ち見が出るほどの混雑ぶりだった。 もしトランプ大統領が、就任1年目の「最高の功績」として自ら並べ立てた実績リストに対し、熱狂的な喝采を求めていたのだとしたら、その期待は裏切られることになった。

大勢のCEOや各国首脳といった人々が、トランプ大統領をひと目見ようと長蛇の列をつくった。それは、世界の政財界のエリートが集うこの年次総会で、最も入手困難なチケットだった。トランプ大統領とその側近たちは過去数日間にわたり、この演説に思わせぶりな空気を漂わせ、期待感を煽っていた。 だが、その「特別演説」の滑り出しは極めて平凡なものだった。トランプ氏がこれまで何百回となく行ってきた演説と何ら変わらなかった。唯一違っていたのは、彼が本国アメリカで慣れ親しんでいる喝采がなかったことだ。 ヨーロッパとの敵対的な対立や、ダボスのエリートたちへの攻撃的な姿勢が盛んに取り沙汰されていたにもかかわらず、ブーイングも異論の声も上がらなかった。聴衆から聞こえてきたのは、押し殺したような神経質な笑い声だけだった。彼らはトランプ氏と一緒に笑っていたのか、それとも彼を笑いものにしていたのか──どうやら後者のようだった。 会場から最も大きな笑いが起きたのは、トランプ氏が前日にダボスでアビエイターサングラス(パイロット風のサングラス)をかけていたフランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領について触れたときだ。 「あの美しいサングラス。一体全体どうしたんだ?」(トランプ氏) トランプ大統領がグリーンランドに話題を移すと、聴衆はようやく身を乗り出した。 そしてグリーンランド買収に向けた交渉を始めると宣言すると、会場の人々は唖然とし、互いに不安げな視線を交わしていた。トランプ氏が以前からグリーンランドに言及していたとはいえ、ヨーロッパのリーダーたちが集まるこの部屋で、彼が一国の買収計画について語る姿を目の当たりにするのは、あまりにシュールな光景だった。

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