「感情的知性(EI)」の高い男性ほど、良いパートナーにめぐり合える(Forbes JAPAN)

現代の出会いの場は、アプリ、感情疲労、ジェンダー規範の変化によって形づくられている。そして、そこでは「感情的知性(emotional intelligence:EI)」の高い男性が、健全な愛を育むパートナーとして際立った存在感を放っている。初デートから長いお付き合いに至るまで、男性が相手の気持ちの機微に寄り添えるかどうかは、カップルの成功を占う最も強力な指標となりつつある。 ■感情的知性とは? その真の意味 感情的知性とは、感情を認識し、理解し、制御し、効果的に活用する能力をさす。その中核をなすのは自己認識、自己制御、共感、社会的スキルであり、これらは親密さ、信頼、安定型愛着の基盤をつくっていることが明らかになってきている。 2024年に学術誌Personality and Individual Differencesに発表されたメタ分析研究の結果によれば、感情的知性はウェルビーイング(心身の健康と幸福)、人間関係の質、対人関係の満足度との相関が有意にあることが示唆されている。特に男性においては、適応的男性性(adaptive masculinity)、感情抑制レベルの低さ、人間関係におけるより明瞭な関係性と主に関連していた。 ■なぜ今なのか?「意図的なつながり」の新時代 出会いの場では、感情の複雑さが際立つ。独身者というものは、とかく燃え尽き症候群、デジタル疲労、コミュニケーションと情緒的応答性をめぐる期待感の高まりをやりくりしながら生きている。感情的知性の高い男性、すなわち質問するときは思慮深く行い、自律神経の調整に長け、人間関係の安全性を重視するタイプの男性は、もはや珍しくはないが、少なくとも既存の価値観を打ち壊す存在だ。 学術誌Journal of Social and Personal Relationshipsに2025年に発表された論文によると、男性パートナーが高い感情的知性を示すカップルは、より大きな満足感とより深い信頼感を育み、衝突した際もより柔軟なかたちで問題解決に至ることが明らかになった。これらは「感情的な相性」を測る上で極めて重要な特性といえる。 ■デートの差別化要因としての感情的知性 独身男性にとって、感情的知性は個人的な羅針盤であると同時に、人間関係のふるいとしても機能する。識別力を高め、つながりを深め、混乱や共依存に根ざした力関係を選別する。感情的知性の高い男性は、ただ対応がうまいだけではない。選び方にも長けている。 彼らは、パートナーからの承認や成果主義的な愛情を求めるよりも、関係性に対する自己認識を培い、感情面での互恵性、自律神経の調整、コミュニケーション能力の共有を大切にする。そうすることで、パートナーを相手にしたときに限らず、自分のつくる人間関係の基準を引き上げているのだ。

Forbes JAPAN
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