「刑務所には入りたくない」「父が示談金2000万円を用意している」 12歳少女に性的暴行で「懲役8年判決」クルド人被告の告白

 ハスギュル被告の告白の詳細に入る前に、事件の流れを振り返ろう。ハスギュル被告は昨年1月、川口市内で14歳の女子中学生に性的暴行をしたとして、不同意性交等罪の容疑で逮捕された。県青少年健全育成条例違反で起訴され、昨年5月にさいたま地裁で懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を受けている。  その執行猶予中だった昨年9月、12歳の少女に性的暴行を加えた疑いで再び逮捕。ハスギュル被告は難民認定申請中で、入管施設の収容を免れている「仮放免」の立場だった。  この事件の裁判がさいたま地裁で行われ、先に触れた通り、今年7月末に懲役8年の実刑判決が下っている。法廷で判決が下ると、傍聴していた初老の女性が大声を出し、外国語で叫び続けた。ハスギュル被告も暴れ出し、複数の刑務官に取り押さえられている。

 一審判決が出た後の8月上旬、記者は、さいたま拘置支所に収容されているハスギュル被告と面会を行った。  この日面会室に現れたハスギュル被告は、中央に「PRADA」の文字が入った黒いTシャツに、黒のスウェットのズボン姿。中肉中背の体形で、Tシャツから伸びる両腕は手首までびっしりとタトゥーが彫られている。黒々とした髪は伸び、まとまりをなくしていた。  SNSでは、自信に満ちた表情を浮かべ、派手な髪色でポーズをとる写真や動画を投稿していたが、拘置支所の面会室でうつむいて席に座ったハスギュル被告は、居心地が悪そうな様子だった。口数は少なく、聞かれたことに対して辛うじて聞き取れるぐらいの声量で、ぽつりぽつりと答えていく。日本語での会話は問題なく出来たが、一部理解できない様子の単語があり、その場合はより平易な単語に置き換えて会話を行った。  以下は、ハスギュル被告と記者のやりとりである。  ――懲役8年の判決をどう受け止めたか。 「刑務所には入りたくない。控訴する」  記者は判決前の6月中旬にもハスギュル被告と面会をしている。その際も「(判決が)実刑なら控訴する」と断言していた。  ――判決が出た後、傍聴席の女性が何事かを叫んでいたが、彼女は親族か。 「お母さん。普通は(懲役が)5年とか6年とかもっと短いのに、8年だったから、“なんで8年も行かなきゃいけないの!”とか、“なにもしてないのになんで8年なの! 多過ぎる”とか言っていた。8年は長い」  ――ハスギュル被告自身も判決が出たとき暴れて、刑務官に頭突きもした。 「懲役8年と言われてイライラした。判決が出たとき検事が笑っているように見えて、それもむかついた。頭突きはしてない。怒りは5分ぐらいで収まった」


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 ――今さいたま地裁で公判中(6月時点)の事件は、最初の事件の執行猶予中、判決から約4か月後だった。 「前の事件で疲れた。それで心の病院(心療内科の意味)に通っていたし、薬も飲んでる」  ――9月13日に少年と被害少女の3人でドライブに行き、コンビニで停車中、少年に買い物に行かせて、少女に性的暴行を加えた、というのが犯行の状況だったと説明されている。 「男の子とは当日コンビニで知り合った。彼女(被害少女)はその子の知り合いで、その日初めて会って、“ドライブに連れて行って”というからドライブに行って、同じ日にもう一度ドライブした。運転してるときに、後部座席で男の子と女の子が体を触ったりしていたから、エッチな気分になって。2万円渡して舐めてもらっただけ。(挿入は)してないです」  ――被害少女は公判で“レイプされました”と証言するなど、処罰感情を強く持っている。ハスギュル被告の話の通りであれば、警察に被害を訴えないはずでは。 「お金とるためじゃないですか」  ――示談の提案など、お金目的と思われる動きはあったのか。 「ないです」  ――刑事裁判で性被害の証言をするのは精神的にも辛い行為だ。もし被害にあっていなかったら、警察に被害を訴えたり裁判で証言したりはしないのではないか。 「どうしてそうしたかはわからないです」  ――彼女は当時12歳。16歳未満だと本当にわからなかったのか。 「わからなかったです。化粧もすごくしてたし、もっと上に見えた」  ――被害少女が車中で、ハスギュル被告に“何歳?”と聞かれて“中一だよ”と答えた旨を証言している。 「(年齢を確認するやりとりは)してないです」

 ――当日一緒にいた少年もクルド人か。 「そうです」  当日行動を共にしていたこの少年は、検察にハスギュル被告の犯行の目撃証言を供述していた。だが、証人として裁判に出廷すると、「覚えていない」をひたすら繰り返し、取り調べ検事まで出廷する異例の事態になった。事件翌日、ハスギュル被告らはこの少年を集団で呼び出し、「ハスギュルは悪くない。全部私が悪い」と言わせ、動画を撮影していたことも公判で明らかになっている。  ――少年が公判で証言しなかったのは、脅したからではないか。 「してないです」  ――事件翌日、集団で重機置き場に少年を呼び出し、動画を撮ったのは何のためか。 「本当のことを話してほしいと言った。(性的暴行は)何にもやってない。だから本当のことを言ってもらうために呼び出した」  ――検察での供述では、少年はこの時、ハスギュル被告らに暴行を加えられたとも証言している。 「してないです」  ――では少年は、なぜこんな証言を検察にしたのか。 「わからない。騙そうと思ったんじゃない」

デイリー新潮
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