『ガンダム』今最もホットな「キケロガ」だけじゃない? 打ち切りで未登場「幻のモビルスーツ」
2025年5月13日深夜放送の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』第6話放送後、「キケロガ」のワードがトレンド入り。オリジナルの「キケロガ」は当初の『ガンダム』企画「トミノメモ」に登場する幻のモビルスーツのひとつです。今回は、打ち切りの影響で未登場となったMSたちをご紹介します。
2025年5月13日深夜放送の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の放送を受けて、X(旧:Twitter)で「キケロガ」のワードがトレンド入りしました。もともと「キケロガ」とは、富野由悠季監督が残した企画メモ、通称「トミノメモ」に登場するモビルスーツのことで、「シャア・アズナブル」が搭乗し「ララァ・スン」のエルメスとともに、グラナダ攻略を目指すホワイトベースと交戦する予定だったとされています。
しかし、未登場MSはキケロガだけではありません。放送話数の縮小により実現しなかった「幻のモビルスーツ」たちをご紹介します。
●ドワッジ
「ドワッジ」は、トミノメモによれば、第37話「バロムの罠」に登場する予定だったMSです。「キシリア・ザビ」の部下「バロム」が搭乗し、「マ・クベ」隊とともにホワイトベースに攻撃をかけるも、ガンダムと刺し違えたとされています。
本放送終了後の1984年、「MS-X」シリーズに「MS-10 ドワッジ」が登場し、ジオンによるモビルスーツ開発計画「ペズン計画」によって生み出されたMSという設定が与えられました。しかし、1986年放送の『機動戦士ガンダムZZ』には、まったく別のデザインの「MS-09G ドワッジ」が登場。混乱を避けるため、MS-10 ドワッジは「ペズン・ドワッジ」と呼ばれるようになりました。
その後、「MS-09G ドワッジ」は『機動戦士ガンダムUC』にも登場し、ガンダム世界に定着しました。ドワッジは「トミノメモ」に登場したMSのなかでも知名度の高いMSですが、非常に間違えやすいMSとなっています。
●ガッシャ
「ガッシャ」は、キシリアが「勇将」の異名を持つダルに与えたMSです。「山越えハンマー」という恐るべき武器を持ち、隕石浮遊帯でホワイトベースと交戦する予定でした。隕石の影から放つハンマーでガンタンクに搭乗したセイラを苦しめるものの、最終的にはガンダムに撃破されます。
後に「MS-13 ガッシャ」として「MS-X」に登場。ズゴックのように頭部が存在しない水陸両用モビルスーツのようなデザインですが、実際は宇宙戦闘を想定した格闘戦メインのMSでした。
●ギガン
「ギガン」は、ガンダムが戦った最後のMSとして設定されていました。「モビルスーツと地上砲塔のあいの子」と説明され、宇宙要塞ア・バオア・クーの「最後の防御網」として奮闘。倒されながらもガンダムを大破させるという設定でした。
支援・防空用の簡易生産型モビルスーツとして設計され、頭頂部に180ミリキャノン砲と同軸機関銃、右腕に120mm機関砲、左手にクローアームを装備。最大の特徴は脚部がホイール状になっていることで、部品点数が少なく故障しづらいうえ、操縦も容易とされていました。
長らく映像化されなかったギガンですが、OVA『機動戦士ガンダムUC』のエピソード7「虹の彼方に」に宇宙戦仕様に改装されて登場し、古くからの『ガンダム』ファンを驚かせました。
「幻のMS」たちは、後の作品で日の目を見ることもあれば、いまだだに映像化されていないものもあります。いつか映像作品で登場する日が来るのか、「ガンダムワールド」の広がりに期待しているファンも少なくありません。
(マグミクス編集部)