「手取り26万、7年で資産1億築いた」32歳が、“金と暗号資産”に投資するワケ 暴落時も慌てない《投資の黄金の3本柱》とその比率
くらま氏の新刊『手取り26万円でもできる 資産1億の作り方 普通の会社員が着実にお金を増やせる投資法』より、一部抜粋・編集してお届けします。 ■僕が7年続けてきた「投資の3本柱」 多くの人にとって、投資は難しいものです。何をいつどのように買うべきか、選択肢が多すぎて最初は誰でも迷います。 しかも投資の世界にはトレンドがあって、米国株ブームが来たと思えば、次はハイテク株、インド株、日本株、不動産などとめまぐるしく旬の投資テーマが移り変わっていきます。
話題になったからと飛びつくとそこはたいてい高値圏で、投資した途端に下落して、耐え切れず損切り(損を出した状態で売ってしまうこと)する、ということを繰り返してしまう人がたくさんいます。 底値を狙って買えればベストですが、投資で底値を当てるのは不可能です。もっと早く買えばよかったとか、待っていればよかったということは必ず起こるものです。 そこで僕は、そんなことに振り回されることなく、相場がいいときでも悪いときでも持ち続け、買い続けられる投資対象を選ぶべきだと考えました。その結果、たどり着いた最適解が株式・金(ゴールド)・ビットコインの3本柱です。
投資戦略は極めてシンプルで、「自分が買い続けられると確信できたこの3つの投資対象を、長期・分散・積み立て・低コストで鬼ホールドする」だけです。 現在の僕の資産配分の割合(ポートフォリオ)は、ビットコインが45%、株式が25%、金が10%、現金が20%です。現金以外はすべて含み益が生じており、その貢献度はビットコイン>株式>金です。 一般的には株はともかく、ビットコインをここまで持つのはかなり挑戦的に見えるかもしれませんが、僕にとっては、自分の考えや世界観と完璧に一致したバランスです。長期であれば投資という行動に日々の時間を取られることはありませんし、コツコツと積み立てを続けることで高値づかみを防ぎ、着実に資産を投じ続けることができます。
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余計な手数料を払うことのないよう、低コストな商品を選ぶことも必須です。そのうえで、株式、金、ビットコイン、現金に分散するこの配分を僕は「希望と絶望のポートフォリオ」と呼んでいます。株式には“希望”を託し、金とビットコインには“絶望に備える防御”を期待した布陣なのです。 ■「金」と「暗号資産」を持つ理由 株式は、人間の欲望と向上心に賭ける投資だと考えています。 太古の昔、狩猟生活をしていた人類は、「よりいい生活をしたい」という欲望と向上心から、長い時間をかけてここまで繁栄してきました。その発展と比例するように、株式は圧倒的なパフォーマンスを出しています。
もちろん、世界には戦争や異常気象、災害、分断などネガティブなことはたくさん起きていますが、長期で俯瞰すれば世界は着実によくなり続けています。僕たちの暮らしを見ても、物価高などの不便はあるにしろ、さまざまな家電やスマホ、サービスが登場し、近年は生成AIも登場し、格段に便利になっています。 便利なツールの多くは民間企業の製品で、企業は人々の暮らしの利便性を上げることで企業価値を向上させてきました。それが株価に反映され、短期的には上下しながらも長期的には上昇を続けています。
世界はよくなり続けているからこそ、僕は株式に希望を託し、よりよい未来と資産価値の上昇を信じることができています。 しかし、歴史を振り返れば、人も国家もさまざまな過ちを犯してきました。戦争の愚かさや悲惨さは歴史が証明しているのに、それでもなお戦争はリアルタイムで起きています。戦争にはお金がかかるので、国家は戦争を継続するために通貨を発行し続けます。 国家はその国の通貨を事実上、無限に発行できる権限を持っているので、いくらでも戦費が調達できてしまうのです。しかし通貨を大量供給すれば、当然その貨幣価値は暴落し、僕たちの財産も目減りしてしまいます。
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現実に、歴史をひもとくと、どんな国の通貨でも価値が大きく揺らいだ時期があります。アメリカのような覇権国であっても、永遠にその立場を維持できるとは限りません。 そう思うと、アメリカだろうが日本だろうが、特定の国の株式だけに資産を集中させるのは危険なことだということがわかります。 ■“人間の手が及ばない”という点に大きな価値 今は世界中の株式に簡単に投資できるので、あえて1国の株式市場に依存する必要はありません。現在は世界の株式市場の過半をアメリカの株式が占めていますが、そこから何らかの理由で資金が流出することがあれば、そのお金は必ず別のどこかに流れます。
それが不動産なのか、債券か、金あるいはビットコインなのかはわかりませんが、複数の資産に分散することで、その受け皿となり資産価値を守れる可能性が高まります。歴史ある株式市場から資産が流出するとなると、それだけで「有事」といえるでしょう。 金(ゴールド)と暗号資産は、こうしたリスクをカバーするための投資対象です。 そもそも金は人間が作り出したものではなく、鉱物です。人間が増やしたり減らしたりできないし、過去5000年にわたり価値を認められてきた貴金属です。
国家が暴走しようと、政治が混乱しようと、通貨が崩壊しようと、金そのものの実体は揺らぎません。この“人間の手が及ばない”という点に、僕は大きな価値を感じています。 一方暗号資産は、金とは全く違うアプローチで、同じ価値を実現しています。最も有名な暗号資産であるビットコインは、仕組みを作った人はいてもすでにシステムから離れており、管理主体が存在しません。 どこかの国の政府にコントロールされることはないし、誰かが発行量を勝手に変えることもできない。恣意的なルール変更が起こりづらい、極めて希少な「非政府通貨」といえます。米ドルであればアメリカの中央銀行であるFRBで、数人の理事が会議をして金利を決めており、それが世界の金融市場の動向を決定づけています。
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これに対し、ビットコインは特定の人々に価値を左右される心配がありません。通貨のシステムが悪いわけではありませんが、人間の介在がある以上必ず失敗する可能性があり、それをヘッジするのが金とビットコインなのです。僕にとって金とビットコインは、“人間の愚かさに対するヘッジ”なのです。 ■どんな割合で資産配分すべきか では、株式、金、ビットコイン、現金をどういう割合で保有すればよいかというと、ここに絶対的な正解はないと思っています。
僕個人としては、管理主体がある現金や株式を「中央集権的な資産」、管理主体のない金とビットコインを「非中央集権的な資産」と定義して、両者を半分ずつ保有するイメージを持っています。 非中央集権的な資産である金とビットコインの比率が高すぎると感じる人も多いと思いますが、これは人間の闇の部分のリスクを強く感じている僕の考え方であって、すべての人がそうすべきとは思っていません。 金の比率はポートフォリオ全体の10〜15%程度にし、ビットコインは35〜40%程度がだいたいの目安となります。金の比率を高めすぎるとリターンが落ちる可能性があるからです。
ちなみに、世界最大規模の資産運用会社であるブラックロックは、リスク分散の観点からビットコインをポートフォリオ全体の1〜2%程度に配分するのが合理的であるとの分析を示しています。ビットコインに関しては、まずはこの1〜2%の水準を目指すという戦略でもいいのではないでしょうか。 現金は、いつやって来るかわからない暴落局面で追加投資の資金にできるので、余裕があれば生活防衛資金にいくらかプラスして持っておく価値はあると思います。常にフルインベストメントの状態でいるのは精神的にも負担が大きいので、心理的なクッションという役割も果たしてくれるでしょう。
また、金とビットコインはどちらか1つでもいいのでは、という指摘もあると思います。確かに、非中央集権的な資産である点で両者は同じですが、それぞれの弱点を補完し合える関係にあるのでどちらも持ったほうがいいというのが僕の考えです。 金は資産としての歴史と普遍的な価値がある反面、持ち運びや分割が難しいのがデメリットです。ビットコインは分割や携帯性が高く、金の弱点を補うことができます。 ■「相場の暴落時」に慌てないために
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投資をしていれば、じわじわと下がっていく下落相場はもちろんですが、短期間で急激に下落する暴落局面にも遭遇します。こうした局面はいずれ訪れるので、心の準備が必要です。僕はこういうとき、落ち着いて次の4項目を確認することにしています。 相場の暴落時にやるべきこと1:投資先の特性と投資した理由を振り返る 最初にやるべきは、「そもそも自分は何に、なぜ投資しているのか」を思い出すことです。どんな資産でどんな特性があるのか、どういう魅力を感じて買ったのかを振り返ります。
僕の場合、人類の発展とともに上昇してきた株式に対する信頼と、人間の愚かさに対するヘッジを期待して金やビットコインに投資していることを思い出します。 相場の暴落時にやるべきこと2:下落要因を調べる 次にやるべきは、なぜ今、暴落しているのかを冷静に調べることです。たとえば、2025年4月のトランプ大統領の関税ショックでは、世界中の株式市場が暴落しました。 これはトランプ大統領がアメリカ第一主義や貿易赤字への不満などから世界各国に関税をかけ始めたことが原因です。世界一の経済大国がそんなことをすれば、世界中の貿易や企業収益に悪影響が出ると警戒されたわけです。
しかし、本質的に何が起きたのかを整理すると、金もビットコインもなくなっていないし、株式市場に上場する多くの企業のサービスやプロダクトが突然ダメになったわけでも、当時のマーケットを支えていたAIや半導体の技術が消えたわけでもありません。トランプ大統領の政策に対する恐怖感だけで下がっているのだと気づくことができました。 そう考えると、投資対象の長期的な価値や仕組みが根本から崩れたわけではない、と判断できます。
相場の暴落時にやるべきこと3:市場と逆張りする 1と2を実行したうえで、「長期的な将来性は変わっていない」「今の暴落は一時的なものだ」と自分で判断できたら、僕は逆張りします。みんなが売る中で買いに向かうわけです。 「落ちるナイフをつかむな」という有名な相場格言がありますが、僕に言わせればこういうときの投資対象は落ちるナイフではなく、これから打ち上がるロケットです。長期的な価値は変わっていないのにみんなが恐怖で投げ売りし、バーゲン価格になっているのですから、他人と差をつける絶好のチャンスなのです。
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ただ、暴落の翌日から回復していくこともあれば、1年以上下落が続くこともあり、そのタイミングは事前にはわかりません。そこで僕は、あらかじめ機械的にルールを決めておくようにしています。 たとえば、「余剰資金500万円を用意しておき、指数や銘柄が5%下がるごとに100万円ずつ投入していく」という感じです。これを続けて資金が尽きたら、何もせずに見守ることに決めています。 暴落が始まってから考えると判断を誤りやすいので、事前に「どこまで、いくらまで、どう使うか」を決めておくのが重要です。
この“逆張り用の弾”を確保しておくために、僕は普段から現金を厚めに持っています。 ■とはいえ、不安が勝ってしまったら… 相場の暴落時にやるべきこと4:配分とルールを見直す とはいえ、暴落はメンタルを直撃します。心配で眠れなくなった、含み損の大きさに耐えられないと感じたとしたら、それは自分が許容できる以上にリスクを取っていたことになります。 その場合は、配分やルールを見直すべきです。現金比率を増やす、積み立て額を一時的に減らす・止める、債券などリスクが低めの対象にスイッチするなど、自分の身の丈に合ったリスクに調整し直しましょう。
この4ステップのうち、1と2は必ず実行し、3と4はいずれかを行うことになります。4を選んだ場合、結果的に投げ売り(損切り)になってしまいますが、自分でよく考えたうえでリスクを下げるという結論を出したのであればそれでいいと思います。 「休むも相場」という格言があるほどですから、積み立てを一部止めて現金比率をじわじわ上げる、という守りの姿勢に入る選択もあるでしょう。僕も実際によく休みます。また、逆張り投資はリスクを取りすぎると思うなら、1と2でとどめておいてもかまいません。
くらま :倹者の流儀/節約系ユーチューバー