浅野拓磨、圧巻の加速力からヘディング弾決めて今季2ゴール目!同点に追いついたマジョルカ…PK失敗の場面でPK獲得して劇的逆転勝利
15日のラ・リーガ第28節、マジョルカは本拠地ソン・モッシュでのエスパニョール戦を2-1で制した。日本代表FW浅野拓磨は今季2ゴール目を記録している。
欧州カップ出場権を狙える位置にいるマジョルカが今回ソン・モッシュに迎えたのは、残留を争うエスパニョール。マジョルカのアラサテ監督は4試合連続で浅野をスタメンとして起用し、4-2-3-1の右サイドハーフを務めさせた。
前半、エスパニョールに攻勢を仕掛けたマジョルカは、開始13分に浅野が絶好機を迎える。左サイドのサム・コスタがグラウンダーのクロスを送ると、ペナルティーエリア内フリーの日本代表FWは右足アウトサイドこれに合わせた。が、ボールはわずかにポストの左へと外れている。
悔いの残るフィニッシュプレーで先制点を逃した浅野はその後、右サイドでいつものように精力的なプレーを披露。積極果敢にDFラインの突破を狙い、そして実際に突破を果たしてマジョルカの攻撃に奥行きを与えていった。17分にはグラウンダーのクロスからダニ・ロドリゲスのシュートを導くも、これは惜しくも枠を逸れている。
前半はスコアレスのまま終了。迎えた後半、53分にスコアが動いた。エスパニョールのCKで、エクスポシトの送ったクロスからムリキのオウンゴールを誘発している。
対して、ビハインドを負ったマジョルカは60分にPKを獲得。浅野が送ったグラウンダーのクロスがファーに流れると、このボールに拾おうとしたモヒカがオスカールに倒され、主審はペナルティーマークを指差した。だがキッカーのムリキが放ったシュートは、ジョアン・ガルシアの好セーブに阻まれている。
同点に追いつくチャンスを逃したマジョルカだったが65分、ここで浅野が決めた! 左サイドのダニ・ロドリゲスがクロスを送ると、ペナルティーエリア内中央に位置した背番号11は、抜群の加速力でマークにつくロメロに先んじてボールに追いつき、ヘディングシュート。ボールはGKジョアン・ガルシアの横っ飛びも空しく、枠内右に収まっている。
浅野にとってこのゴールは、豪快ボレーを決めた第26節アラベス戦(1-1)に続く、今季2点目となった。
同点に追いついたマジョルカは猛攻を仕掛けるも、なかなかゴールを奪えない。アラサテ監督は84分に交代カードを2枚切り、浅野をピッチから下げている。
後半アディショナルタイム、マジョルカは途中出場のアブドンがペナルティーエリア内でオスカルに倒されて再びPKを獲得。だがアブドン自身が放ったシュートはジョアン・ガルシアに弾かれ、さらにこぼれ球をヴァルイェントが叩いたものの、こちらもエスパニョール守護神の片手セーブに阻まれた。ジョアン・ガルシアは圧巻のパフォーマンスを見せている。
だが、ドラマは終わらない。そのPKの場面でジョアン・ガルシアの弾いたボールが、エスパニョールのシェディラの手に当たっていたために、オンフィールドレビューの結果もう一度PKに! ムリキがキッカーを務めると、枠の左上隅に強烈なシュートを突き刺し、ついにジョアン・ガルシアを破った。マジョルカはこの1点リードを最後まで守り切っている。
浅野の同点弾、そしてPK失敗の場面でのPK獲得という滅多にない事象で逆転勝利を収めたマジョルカは、ラ・リーガ4試合ぶりとなる勝利で勝ち点を40として、暫定で7位に浮上。ヨーロッパリーグ出場圏5位ビジャレアルとは勝ち点4差、カンファレンスリーグ圏6位ベティスとは1差となっている。