レンジ相場、トランプ米大統領就任控え様子見も=来週の東京株式市場

 1月10日、来週の東京株式市場で日経平均は、レンジ推移が継続すると予想されている。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 10日 ロイター] - 来週の東京株式市場で日経平均は、レンジ推移が継続すると予想されている。米経済指標を受けた米金利動向をにらみながらの展開が予想されるが、20日にトランプ米大統領の就任を控えており、週後半にかけては様子見ムードが広がる可能性があるという。一方、国内では2月決算企業の上方修正期待が意識され、小売関連が物色されるのではないか、との見方が聞かれた。

日経平均の予想レンジは3万8800円―4万0500円。

10日夜の米雇用統計の結果に市場の関心が集まる中、連休明けの東京市場は米金利動向をにらみながらの展開となりそうだ。「指標の結果が想定通りであれば波乱はなさそうだが、仮に上振れた場合は米金利が上昇し、株価の下押しリスクとなりそうだ」(国内証券・チーフストラテジスト)という。日経平均の下値めどとしては、75日移動平均線が位置する3万8800円近辺が意識されるとみられている。

来週は、米国で12月卸売物価指数(PPI)、12月消費者物価指数(CPI)などインフレ関連指標の公表が予定されている。楽天証券経済研究所のシニアマーケットアナリスト・土信田雅之氏は「国内では目立った材料がない分、日本株は米指標の結果や米大手企業の決算に左右されそうだ」と話す。米指標で株価が動きやすいとみられているものの、「トランプ氏の大統領就任を控えてマーケットは警戒ムードになる可能性もある」(土信田氏)として、特に週後半にかけては手掛けにくさも意識されるのではないかという。

一方、物色動向としては小売関連株が動意付くとの予想が示され、「2月決算企業の業績上方修正期待が支えとなり、関連株は底堅く推移しそうだ」(前出の国内証券・チーフストラテジスト)との声が聞かれた。

また、16日には半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)(2330.TW), opens new tabの決算発表を控えており、半導体関連銘柄の株価動向が注目されている。

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