【2025参院選ふくい】6人立候補予定の福井選挙区、与野党ともに「重点選挙区」 各党幹部が続々来県、はや舌戦
7月3日が有力視される参院選公示まで1カ月となった。福井選挙区(改選数1)は過去最多に並ぶ6人が立候補を予定し、与野党とも「重点選挙区」として各党幹部が続々と福井県に来県している。石破政権の評価や米価高騰対策、減税の是非などを巡り舌戦を繰り広げ、早くも激しい火花を散らしている。
■6月7日には岸田前首相
「国の農業を守るために彼を応援してほしい」。自民党の小野寺五典政調会長は5月上旬、3選を目指す自民現職で農林水産副大臣の滝波宏文氏(53)の国政報告会で、応援弁士として駆けつけた。
6月7日にはサンドーム福井で岸田文雄前首相、今月下旬には敦賀市で小林鷹之元経済安全保障担当相を招いて国政報告会を開く。陣営は「自民に強い逆風が吹く中、県内全域で引き締めを図る狙い」と述べ、早い段階から大物議員の来県を調整してきたと明かす。
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危機感は党県連も同様だ。5月下旬の執行部会で山崎正昭会長は「コメ問題がクローズアップされ、農相が失言で交代した。(今後の米価高騰対策などが)コメどころの福井県に影響がないと言い切れない。さらに気を引き締めて選挙に立ち向かわなければならない」とげきを飛ばした。
■全国に影響
昨秋の衆院選で県内から2人の国会議員を誕生させた立憲民主党、県内の比例得票を大きく伸ばした国民民主党は、今回の参院選で自民の“牙城”を崩したい考えだ。
立民はLGBTQ(性的少数者)を支援するNPO法人副理事長のかずえちゃん(本名・藤原和士)氏(42)を擁立。3月末には小川淳也幹事長が来県し、党県連定期大会に出席した。報道陣の取材に「日本全体に及ぼす影響が極めて大きい、非常に重要な選挙区」と強調し、打倒自民に意欲をみなぎらせた。
福井大医学部附属病院医師の山中俊祐氏(41)を擁立した国民は、4月末に玉木雄一郎代表、5月末に榛葉賀津也幹事長が相次いで来県。玉木氏は「自民が強いといわれる福井で議席を獲得したい。十分可能性が出てきている」と報道陣に語り、榛葉氏も「自民の牙城の福井が変われば日本が変わる」と力説した。
■保守支持層に訴え
共産党は党県常任委員の山田和雄氏(57)が7度目の出馬を目指し準備している。4月中旬には井上哲士参院国対委員長が福井市で講演し、消費税の将来的な廃止を目指し税率を一律5%に引き下げる党の物価高対策などを説明。「自民が進めてきた大企業減税を是正すれば、財源を確保できる」と訴えた。
参政、日本保守両党は党首が来県し、福井の保守支持層にアピールした。
飲食店経営の千田崇裕氏(38)が立候補予定の参政は、神谷宗幣代表(高浜町出身)が4月下旬に福井駅西口広場で演説。「政治家が一番やらないといけないのは国民の暮らしを豊かにすることだ」と減税の必要性を強調。「自民に任せておけば大丈夫という常識は崩れている。福井から変えていこう」と訴えた。
日本保守は、飲食店経営の大坂幸太郎氏(56)の擁立決定後初となる街頭演説を5月下旬に福井市のハピテラスで行った。百田尚樹代表は「政府が日本を貧しく弱くしてきた。政治の愚策以外のなにものでもない」と声を張り上げ、政府・与党の従来の政策を変えるだけで日本は復活すると主張した。
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