【衝撃】トランプ大統領納車3ヶ月で売却!? イーロン・マスクのために買ったテスラの今

/ コラム

 様々な問題、場所で名前が挙がるイーロン・マスクだが、ここにきてテスラ事業でも大きな話題を提供している。トランプ大統領非難から始まり、泥沼化されると予想された一連の騒ぎを、ここでは解説してみたい。

文:古賀貴司(自動車王国) 写真:ベストカー編集部

【画像ギャラリー】イーロン・マスクのためにトランプ大統領が購入したテスラ車、3か月足らずで売却?!(3枚)

Xで公開されたモデルSの納車シーン。ニュースなどで大きく取り上げられ、二人の親密さがアピールされた。

 政界随一の「異色ブロマンス」が、あっけなく終焉を迎えた。ドナルド・トランプ大統領とイーロン・マスク、そしてテスラへの熱烈な支持表明で始まった蜜月関係は、わずか数カ月で泥沼の公開喧嘩へと発展。

 SNSはXよりもインスタグラムと言われて久しいなか、“Xをやっていてよかったな”とつくづく思ったものだ。

 今年3月、トランプ大統領はテスラブランドへの“不当なボイコット”に対抗し、イーロン・マスクへの信頼と支援を示すためにテスラ購入を宣言。

 テスラを「世界屈指の自動車メーカー」と絶賛し、マスクを「真のアメリカ人」と持ち上げたトランプ大統領だった。

 しかし、この蜜月は現在、急転直下の様相を呈している。

納車されたのはモデルS。本人が乗ることはほぼないのであくまでパフォーマンスとしての納車ではあったそうだ。

 発端はマスクだった。トランプの議会審議中の税制・政策パッケージ「美しき大法案」を「おぞましい憎悪の産物」と痛烈批判。

 アメリカ国民に「破滅的借金」を背負わせると断罪し、トランプ弾劾を求める投稿にも賛同した。

 そこから攻撃は激化の一途を辿り、ついには「トランプはエプスタイン・ファイルに載っており、それこそが公開されない真の理由だ」と爆弾発言まで飛び出した。

 さすがのトランプ大統領も黙っていられるわけもない。マスクを「狂った」と一刀両断し、マスク所有企業への政府契約・補助金打ち切りを示唆したほど。

 ニューヨーク・タイムズによると、トランプは愛車のテスラ・モデルSを売却する決断を下したという。もっとも、モデルSは“象徴的意味合い”が強かった。

 シークレットサービスの規定により、大統領が実際に運転することは許可されていないからだ。事実、大統領スタッフ車両としての活用が謳われていた。

 車の売却決定後も、トランプはマスクとの確執について直接的な言及を避けていた。ただし、エプスタイン事件の弁護士による「エプスタイン・ファイルには大統領を傷つける情報はなかった」との声明をシェアするなど、間接的な反撃は続けていた。

世界でも大きな話題になったサイバートラックの防弾ガラスが割れたニュースも。こちらも実は狙っていたという説があるほど…。今回の騒動はどこまでが話題作り?

 最近はマスクが「言い過ぎた」とXに投稿したことから状況はやや改善。マスクはエプスタイン関連の投稿をツイ消し(削除)したほか、トランプ大統領の弾劾を求める投稿のリツイートも撤回。

 ホワイトハウスのレビット報道官は、記者会見で「トランプ大統領はマスク氏が出したコメントを認識しており、それを評価している」と述べている。代わりにマスクが展開しているのは、怒涛の「方向転換投稿」だ。

 ロサンゼルスでのICE強制捜査支持、抗議デモ鎮圧のための州兵派遣賛成など、トランプ政策への全面支持を表明し始めた。

 ICE強制捜査後のロサンゼルス移民抗議デモに対するカリフォルニア州知事ギャビン・ニューサムとロサンゼルス市長カレン・バスの対応不備を批判するトランプのTruth Social投稿を拡散。

 「ギャビン・ニューカム知事とバス市長は、これまでの完全な職務怠慢、そして現在進行中のLA暴動について、ロサンゼルス市民に謝罪すべきだ」というトランプの主張に同調している。

 計算され尽くしたバトルだったのか、はたまた突発的な衝動だったのか、そして税制・政策パッケージがアメリカの未来にもたらすものは…、答え合わせは数年後になるだろう。

【画像ギャラリー】イーロン・マスクのためにトランプ大統領が購入したテスラ車、3か月足らずで売却?!(3枚)

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