独メルツ政権5月発足へ、社民党が連立承認 財務相にクリングバイル党首

 4月30日、ドイツの中道左派政党、社会民主党(SPD)は、保守政党連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との連立協定が承認されたと発表した。写真はSPDのミエルシュ書記長。4月30日、ベルリンで撮影(2025年 ロイター/Lisi Niesner)

[ベルリン 30日 ロイター] - ドイツの中道左派政党、社会民主党(SPD)は30日、保守政党連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との連立協定が承認されたと発表した。これにより、CDUのメルツ党首が5月6日に議会で首相に選出され、新政権が発足することが確実となった。SPDは新政権の財務相に共同党首のクリングバイル氏を指名することで合意した。

SPDによると、前日の真夜中前に締め切られた党員投票で84%が連立協定を支持した。投票率は56%。ミエルシュ書記長は「世界的に政治情勢が非常に厳しい中、われわれは安全保障、経済成長、雇用の確保、機会均等の責務を負う」と表明した。

メルツ氏はSPDの連立承認を歓迎し、「諸問題を解決する強力な政府発足の道が開かれた」とXに投稿した。

SPDは財務相など7つの閣僚ポストを確保。ミエルシュ書記長はクリングバイル党首を副首相兼財務相に指名することで合意したと述べた。残り6ポストの人選を5月5日までに行う。ピストリウス現国防相は留任する公算。

クリングバイル氏はカリスマ的な性格と優れたコミュニケーション能力で知られ、SPDでは将来の首相候補と目される期待の星。財務相に就任すれば、まず総選挙で遅れている2025年度予算案の編成に取り掛かる必要がある。

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Riham Alkousaa is politics and general news correspondent for Thomson Reuters in Germany, with focus on the energy and climate change topics, covering Europe’s biggest economy's green transition and Europe’s energy crisis.

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