NYなど民主党系知事、トランプ氏が解雇した連邦政府職員の採用開始

3月3日、米国で野党民主党が知事を務めるニューヨークなど複数の州が、トランプ大統領によって解雇された連邦政府職員の採用に乗り出した。写真左は、会見に臨むニューヨーク州のホークル知事。同日、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/David Dee Delgado)

[ニューヨーク 3日 ロイター] - 米国で野党民主党が知事を務めるニューヨークなど複数の州が、トランプ大統領によって解雇された連邦政府職員の採用に乗り出した。

ニューヨーク州は3日、首都ワシントンのユニオン駅に出したデジタル広告で「自由の女神」の画像とともに「ニューヨークはあなた方を必要としている」と元政府職員に呼びかけ、州の求人に応募するよう促した。

トランプ氏は連邦政府機関が肥大化、非効率化していると主張し、大規模なリストラを開始した。ただ民主党系の州政府は、トランプ氏にとっての「冗員」を特殊技能のある優秀な人材の宝庫と評価している。

解雇された人員の多くはワシントン郊外で税務や気象予報、社会保障給付事務、地方検察官、国立公園管理、野生動物保護など幅広い仕事に従事していた。ニューヨーク州のホークル知事は3日の会見で「これらは長年の特別な経験を積むことが不可欠な職務だ。彼らは大統領から嘲笑され、解雇通知を受け取るのではなく、その奉仕ぶりを賞賛されなければならない」と強調した。

ホークル氏によると、ニューヨーク州の公的部門はコロナ禍の影響で縮小しており、技術職や検察官、医療従事者、教職員などで人手が必要だという。

同州以外でもハワイ州が通常よりも迅速な手続きで人員採用を進めているほか、メリーランド州とニューメキシコ州も就職説明会を開催している。

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