LUNA SEA、14年ぶり東京Dで2日間9万人熱狂…RYUICHI「ぶったまげるような新曲作る」
ロックバンド「LUNA SEA」が23日、東京ドームで結成35周年の集大成となるコンサートを開催した。
2010年12月以来、約14年ぶり10度目の東京ドーム公演。ツアータイトルに掲げた「LUNATIC TOKYO」は1995年に初の東京ドーム公演を行った際のタイトル。22日はライブシーンを牽引した「GLAY」と対バンライブを行ったが、この日はブラックがドレスコードの「黒服限定GIG」。2日間で9万人を動員した。
「月光」のオープニングとともにセンターステージからせり上がって登場した5人は、円陣を組んでメインステージへ。「LOVELESS」で幕開けした。00年の終幕宣言、07年の復活ライブ、10年の再始動ライブと、節目の度に立ってきた東京ドームでの舞台に、RYUICHIは「俺たちは覚悟を持ってこの場所を選んでます。今夜はこの命が尽きようとも、お前たち全員の顔を覚えて帰るぞ!」とシャウト。「昨夜も盛り上がったけど、今夜はその天井をぶち抜きたい」と完全燃焼を予告した。
昨年5月から全41公演で開催された「LUNA SEA 35th ANNIVERSARY TOUR 2024 ERA TO ERA」の最終公演。RYUICHIは「俺たちにしか作れないドームでのグランドファイナルをともに作り上げましょう!」と客席に語りかけた。
「DESIRE」や「gravity」などの名曲で彩られた前半から、休憩を挟んで再開された後半では、真矢のドラムとJのベースソロが客席を掌握。真矢は「お前ら、カッコいいぜ!」、Jも「35年分の思いを込めて盛り上がっていこうぜ!」と大興奮のSLAVE(ファンネーム)をさらに鼓舞した。
魂のソロパートを終えての「IN FUTURE」では、かつての映像を流しながら時をかけるようなパフォーマンス。RYUICHIは「俺たちはきっと、選択してキャッチした未来に行こうとしている。自分たちの理想を追い求め、こからも長い旅をともに…」と感謝の気持ちを込めて「I for You」を披露した。
終盤にかけて怒涛(どとう)の盛り上がりに。初シングルの「BELIEVE」、「ROSIER」など、35年をともに歩んだ楽曲ではSLAVEも大合唱で呼応。本編ラストでは、RYUICHIが「黒服GIGにふさわしいこの曲で」と、音源化されておらずライブでしか聴けない秘蔵楽曲「NIGHTMARE」をコールすると、どよめきが巻き起こった。
アンコールでは、客席で寄せ書きで彩られた横断幕に、RYUICHIは「すごすぎるね。一生の我々の家宝だね」と感激。「5人と、LUNA SEAを愛してくれるみんなと未来につなげていきたい」と思いを込めた。
SUGIZOは「本音を言うときょうが最後(の東京D)と思って生きてきましたが、昨日、きょうと確信しました。新しい夢ができた。新しい扉を開いて、未来を作っていきます。5人が生きているうちに、何回もこのステージに帰ってきます」と宣言。「リュウのコンディションも、真矢もしょっちゅう体を壊すし、いつまで保てるか分からない。でも、最後の命の瞬間までLUNASEAを進めたい。なによりも新しい扉、未来を一緒に作って下さい」と熱く語った。
SUGIZOからのストレートな本音に、真矢は「泣いちゃってさ。40年前はわがままなロック野郎だったのに。こんないい話ができるなんて感動してます。扉を開くというなら、僕はなんでもヌードでもやります」と笑わせつつ、「LUNA SEAのメンバーは君たちだよ」と客席に語りかけた。
RYUICHIは肺線がんの闘病やコロナ禍など、さまざまな困難を乗り越えた先に訪れた35周年の歩みを振り返り「初めての経験、初めての傷を負って、それでも信じてくれているみんながいたから、ホールツアーも立ち止まることなくラストまで行けました」としみじみ。「このメンバーと旅を続けること、覚悟をもってチョイスしないといけない瞬間があった。もうここに立つ資格はないんじゃないかと考えた時間もあった。史上最大規模のツアー、41本でみんなからパワーをもらってきょうここに立てた」と感謝し「覚悟をして、ここから先の未来をつかむ。光しか見えていないから」と約束した。
アンコールが終わっても客席は熱狂覚めやらず。ダブルアンコールで登場し、RYUICHIは「俺たちはLUNA SEAを止めちゃいけない。今年は5人で新曲を作ろうかと思う。みんながぶったまげるような新曲を作るよ」と5人でさらなる道を歩んでいくことを誓っていた。
終演後には11月8、9日に千葉・幕張メッセで主催フェス「LUNATIC FEST.2025」を行うことが発表され、SLAVEから大歓声が上がっていた。詳細は近日明らかになる。