【無料】吉そばの一部店舗で可能な麺変更「極幅」をやってみた! 2本でつゆ容器満タンの麺幅1cmそば / 立ち食いそば放浪記335
立ち食いそば屋の『吉そば』は実は音楽スタジオのNOAHが運営している。バンドマンである私(中澤)としては、立ち食いそば屋の中でも異彩を放つそば屋だ。吉そばがあると「おっ!」と思う。
そんなわけで、渋谷の吉そばの店外に設置された券売機を見ていたところ、見慣れない表記を見つけた。こんなシステムあったっけ?
・謎の表記
その表記を見つけたのは、券売機のボタンの外。一番上の段のボタンの横に貼られた小さいカードである。つまりはお金を払って購入する食券メニューではない。言うならばサービスだ。
麺の変更が可能という案内であるこのカード。そばかうどんか選べるという内容か? と思いきや、よく見てみると、平打そばと細うどんの間に……
「極幅そば」という謎の表記が。
吉そばの麺ってただでさえ太めの田舎風だけど、この極幅そばはなんと麺幅が10mmあるらしい。驚異の麺幅1cm! 聞いたことねえ!!
注釈によると一部店舗のみでの展開らしいので、「ざるそば(税込490円)」と「特盛り(税込100円)」で注文してみることにした。ものは試しというヤツである。
・衝撃
食券をカウンターに置き、店員さんが取りに来たタイミングで口頭で「極幅そばで」と伝えてみると、「極幅で!」と滞りなく注文を受けてくれる。良かった、とりあえずちゃんと注文はできたようだ。
茹でている様子を見るだけで、遠目からでも本数を数えられるんじゃないかと思うほどに太い。そんなそばは、ざるそばとして目の前に置かれると、さらに存在感を増す。もはやそばに見えない。
・食べてみると
重量が重い分、切れやすいんじゃないかとも思ったのだが、箸で持ち上げてみると切れずにスルスルと持ち上がる。ゆえに、普通のそばのノリでつゆにつけようとすると、そば猪口に全然収まりきらない。2本でそば猪口がいっぱいになってしまった。
食べてみると、しっかりした歯ごたえの中に吉そばの麺っぽいモチモチした食感を感じる。このグッとした歯ごたえが、同じ幅広麺でもきしめんとは食感が違うところだ。もちろん、そば粉だから、味は小麦粉のきしめんとは全然違うんだけど。
じゃあ、そばの風味はと言うと、これは普段の吉そばの麺とそんなに変わらなかった。シンプルに食べごたえがガッシリした印象である。
・自分を知れるそば
そこまでそばに太さを求めていない私は、好み的には普通のそばの方が好き。とは言え、食べ終わった時にはこのそばを食べてみて良かったと思った。なぜなら……
食べたことでより自分がそばに求めているものが明確になったのである。方向性の違うものを食べることで好きなものへの愛が深まった。総じて良い経験をしたと言えるのではないだろうか。
経験は、極端すぎるくらいがちょうど良い。極振りすぎるこの麺は、食べてみたら「これしか無理!」となる人もいるかもしれない。その唯一無二さに吉そばのスピリッツを感じたのであった。
なお、吉そばのリリースによると、この極幅そばは2025年4月12日から銀座店、日本橋店、渋谷店、不動前店、池尻大橋店の5店舗で先行して始まったもので、4月末までに順次全店舗へと展開とのこと。ひょっとしたらあなたの家の近所の吉そばでももう始まっているかも? 食べてみたい人は吉そばに足を運んでみてくれ。
・今回紹介した店舗の情報
店名 吉そば 渋谷店 住所 東京都渋谷区道玄坂2-6-12 営業時間 平日:7:00〜22:30 / 土日祝:7:00〜21:00 定休日 無休