米国株式市場=小反落、ダウ155ドル安 関税巡る不透明感で
米国株式市場は小反落して取引を終えた。関税を巡る不透明感が依然として高く、消費者関連株やヘルスケア株が下落した一方、銀行の好決算が幾分の支援材料となった。(2025年 ロイター/Mike Segar)
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国株式市場は小反落して取引を終えた。関税を巡る不透明感が依然として高く、消費者関連株やヘルスケア株が下落した一方、銀行の好決算が幾分の支援材料となった。
ただ銀行幹部は、トランプ大統領の通商政策によって引き起こされた混乱が続けば、米国の個人消費は大きなリスクに直面すると警告した。
航空機大手ボーイング(BA.N), opens new tabは2.4%下落し、ダウ工業株30種(.DJI), opens new tabを圧迫。中国が国内航空会社に対し、ボーイング製航空機の追加納入を一切受けないよう命じたというブルームバーグ・ニュースの報道を受けた。米政府が中国製品に計145%の関税を課したことへの報復という。
14日付の連邦官報によると、トランプ政権は安全保障上の理由から半導体と医薬品に関税を課す手続きの一環として、これらの分野の輸入状況に関する調査を開始した。 もっと見る
ベアードの投資ストラテジスト、ロス・メイフィールド氏は「決算はかなり好調だが、市場は関税と貿易を巡る不確実性に悩まされており、現時点で重要な材料はそれしかない」と指摘。そのような材料がない日は一種の往来相場となると語った。
日用品・医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)(JNJ.N), opens new tabは0.5%下落。四半期の売上高と利益はともに市場予想を上回ったものの、医療機器の売上高が予想に届かなかった。
バークレイズは15日、関税が自動車メーカーの収益を圧迫する可能性があるとして、米国の自動車・モビリティーセクターの投資判断を引き下げた。フォード・モーター(F.N), opens new tabは2.7%、ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N), opens new tabは1.3%、それぞれ下落。S&Pの一般消費財セクター(.SPLRCD), opens new tabは0.8%安。
ヘルスケアセクターではメルク(MRK.N), opens new tabが1%下落した。
BofAは3.6%上昇。金利収入の伸びを背景に第1・四半期の利益が予想を上回った。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.29対1の比率で上回った。ナスダックでも1.2対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は150億株。直近20営業日の平均は約190億株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場
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