日経平均は3日続伸、主力株高い 先物主導との見方も
[東京 18日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸し、前営業日比348円41銭高の3万8885円15銭で取引を終えた。終値ベースで4カ月ぶりの高値となった。前日の米国株は軟調で、中東情勢を巡る警戒感は残っているものの、日本株は底堅く推移。主力株や指数寄与度の高い銘柄群が上昇して相場を支え、市場では、先物主導で指数が押し上げられたとの見方が聞かれた。
日経平均は前営業日比172円安と軟調にスタートした後、下げ幅を縮小し、次第にプラス転換した。プラス圏に浮上してからはしっかりした展開となり、後場は3万8800円台で堅調な地合いが続いた。前場から後場にかけてはドル/円が円高方向に振れたものの、「145円台と、水準としては円安基調を維持していることも支えになったようだ」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。後場中盤はもみ合う場面がみられたが、大引けにかけて再び買いが膨らみ、高値引けとなった。
T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー、浪岡宏氏は、「中東情勢を巡っては警戒感が完全に後退したわけではないが、ホルムズ海峡が封鎖されるような事態にはならないだろう、との思惑もあり、懸念はやや和らいでいるとみている」と指摘。前日に開かれた日銀の植田和男総裁の記者会見では、日銀が利上げを急いでいる姿勢は確認されず、「ハト派的な内容だったことも株価の押し上げ要因の一つになっているようだ」(浪岡氏)との声が聞かれた。
目先の日本株については、「ファンダメンタルズ的に良い材料が出ているわけではないので、上値を積極的に追う展開にはなりにくいのではないか」(外資証券・アナリスト)との声も聞かれた。
TOPIXは0.77%高の2808.35ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.77%高の1445.24ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆0541億5200万円だった。東証33業種では、その他製品、パルプ・紙、証券、商品先物取引など28業種が値上がり。鉄鋼、海運、機械など5業種は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.09%高の761.89ポイントと小幅に反発した。
プライム市場の騰落数は、値上がり1092銘柄(67%)に対し、値下がりが461銘柄(28%)、変わらずが74銘柄(4%)だった。
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