ロシア、凍結資産でボーイング機購入を要請-ウクライナ停戦協議巡り
Bloomberg News
- 停戦合意成立するまで経済的な確約巡り協議しない-米NSC報道官
- ロシア、公にアエロフロートへの制裁解除と米ロ直行便の再開を要請
ロシアはウクライナ停戦が実現した場合、凍結された資産の一部を使ってボーイングの航空機購入を許可するよう米国に要請した。事情を知るモスクワの関係者が明らかにした。
匿名を条件に語った関係者によると、要請は停戦合意の条件ではないが、ロシア側は停戦が成立しなければ凍結資金を使って航空機を購入することはできないと理解している。航空機購入に関する合意は、戦闘停止に伴う対ロシア制裁緩和の一環となる可能性がある。
米国家安全保障会議(NSC)のヒューズ報道官はコメントの要請に対して、「米国は停戦合意が成立するまで、いかなる経済的な確約についても協議しない」と述べた。国務省はコメントを控えた。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は現時点でコメントの要請に応じていない。ボーイングはコメントを控えた。
ロシアの要請に関するブルームバーグ・ニュースの報道を受けて、16日の米国株式市場でボーイング株価は当初の下げを縮小。その後、午前終盤の取引では約0.5%高で推移している。
米議員らの推計によると、米国内には約50億ドル(約7100億円)相当のロシア資産がある。全体では、米国と同盟国によってロシア銀行(中央銀行)の外貨準備およそ2800億ドルが凍結されており、そのうち3分の2以上は欧州連合(EU)内にある。
ロシアは米国に対し、同国の主要航空会社アエロフロートに対する制裁を解除し、米ロ間の直行便の運航再開を認めるよう公に要請している。これに対し、米国側は現時点で公式な反応を示していない。
A Rossiya Airlines’ Boeing 747-400 at Sheremetyevo International Airport in 2021.
原題:Russia Asks to Buy Boeing Jets With Frozen Funds in US Talks (1)(抜粋)
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