エンバペ&ヴィニシウスのゴラッソ炸裂!レアル・マドリーがラージョを2-1で撃破…アトレティコを抜き去り首位バルセロナに並ぶ

【欧州・海外サッカー ニュース】レアル・マドリーがラージョに勝利した。

9日のラ・リーガ第27節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのラージョ戦を2-1で制した。

マドリーにとっては、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦アトレティコ・マドリーとの1stレグ、2ndレグの間に開催されるとも言える“もう一つの”マドリーダービー。アンチェロッティ監督は風邪を引いていたリュディガー、膝蓋腱に問題を抱えたクルトワを招集外としたほか(両選手ともアトレティコ戦には出場できる見込み)、バルベルデ、メンディ、カマヴィンガをベンチスタートに。その一方で“Fuck You/Off”騒動で出場停止だったベリンガム、さらにはエンバペ、ヴィニシス、ロドリゴらは先発させている。

マドリーの全スタメンはGKクルトワ、DFルーカス・バスケス、アセンシオ、アラバ、フラン・ガルシア、MFロドリゴ、チュアメニ、モドリッチ、ベリンガム、FWエンバペ、ヴィニシウス。

前半、マドリーはボールを保持しながら敵陣に攻め込む。とりわけ気を吐いていたのはヴィニシウスで、左サイドから仕掛ける鋭いドリブルでラージョの守備を何度も切り崩し、14分には左ポスト直撃のグラウンダーのシュートを放った。

各試合で相応の守備強度を見せるマドリーは、この試合ではやはり強度が少し緩く、ラージョのチャンスを許すこともあった。だが30分過ぎ、その自慢の攻撃力を、もっと言えば自慢の個人技を生かして、ゴラッソ(ファインゴール)を連発で決めている。

最初にネットを揺らしたのは、奥歯を抜いてから調子を落としていたエンバペだ。30分、ペナルティーエリア内左に侵入したフランス人FWは、対面するラティウとのデュエルに勝ってシュートコースを獲得。コースが空いた刹那、流麗なフォームで右足を素早く振り、勢いあるボールが枠内右に飛び込んでいる。エンバペはこれが今季公式戦42試合29得点、ラ・リーガ25試合18得点(得点ランク1位は21得点のレヴァンドフスキ)。

エンバペのゴラッソでリードを得たマドリーはさらに34分、今度はヴィニシウスがゴラッソ。エンバペ同様左サイドでボールを持ったブラジル人FWは、まずルジューヌをかわしてペナルティーエリア内左に入り込む。そして、ラティウを眼前にシザースフェイントを繰り出して左に食い付かせた後、右にボールを出してもう一度右足を使いシュート。これが枠内に収まり、たった一人でゴールに至るプレーを完結させている。

2点をリードしたマドリーだったが、前半アディショナルタイムに失点。ペナルティーエリア手前からペドロ・ディアスにシュートを放たれると、ボールはクロスバーを叩いてからゴールラインを割っている。前半は2-1で終了した。

迎えた後半は、1点差に迫ったラージョがボールを保持して、マドリーが速攻で追加点を狙う展開。マドリーはチュアメニが出色の出来。ボール奪取、さらに攻撃を構築するパス、ボール奪取からヴィニシウスらへのスルーパスと、中盤のすべてのプレーで圧倒的な存在感を放っていた。

アンチェロッティ監督は68分にロドリゴを下げてバルベルデを投入。バルベルデは本人が最も嫌いなプレーポジションだという右ウィングを務めた。マドリーは76分、モドリッチのグラウンダーのクロスからヴィニシウスがシュートを放つも、これは惜しくも枠の右に外れる。イタリア人指揮官はその後、エンバペをカマヴィンガ、ベリンガムをブラヒムに代えた。マドリーは終盤、ラージョの攻勢に苦しんだものの、チュアメニやDFラインの奮闘でラージョの同点ゴールを最後まで許さず(モドリッチが遅延行為でイエローカードをもらう場面も)。1点リードのまま、試合終了のホイッスルを聞いている。

2試合ぶり勝利のマドリーは勝ち点を57として、同日のヘタフェ戦を落としたアトレティコを1ポイント差で上回り、前日のオサスナ戦が延期となった首位バルセロナに並んだ。

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